神戸・須磨海浜水族園再整備計画 シャチ・イルカのショー施設にSTOP! #神戸須磨シーワールド開業

神戸須磨シーワールド開業について

現地レポート

フランスからのシャチ移送反対のアクションを続けてきましたが、それでは、神戸須磨シーワールドは、どのような水族館なのでしょうか。現地レポートです。「大きないのち」に小さなプールイルカやシャチの展示やショーに対して、国内外からの批判がさ[…]

神戸市立の水族館であった須磨海浜水族園が、2023年5月31日に閉園しました。2024年6月1日、その跡地に株式会社グランビスタ ホテル&リゾートが運営する神戸須磨シーワールドが開業しています。

この開業は、株式会社サンケイビル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:飯島一暢)を代表とする「神戸須磨Parks + Resorts共同事業体」により行われた須磨海浜公園再開発事業の一環であり、そのほかに以下の企業が関与しています。神戸市には、土地の使用料が支払われます。

  • 三菱倉庫株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長:斉藤秀親)
  • JR西日本不動産開発株式会社(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役社長:藤原嘉人)
  • 株式会社竹中工務店(本社:大阪府大阪市中央区、取締役社長:佐々木正人)
  • 阪神電気鉄道株式会社(本社:大阪府大阪市福島区、代表取締役社長:久須勇介)
  • 芙蓉総合リース株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:織田寛明)
  • 株式会社グランビスタ ホテル&リゾート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:須田貞則)※運営会社

神戸須磨シーワールドには、新たにシャチのショー施設やイルカショー施設、イルカふれあいプールが建設されてしまいました。

国内外から反対の声があったにもかかわらず、このような搾取的・商業主義的水族館が開業に至ったことに、PEACEでは2024年6月1日、抗議の声明を出しました。

神戸須磨シーワールド開業に対する声明

2024年6月1日神戸須磨シーワールドの新規開業に対する声明時代遅れのシャチ・イルカの娯楽利用に抗議する本日、神戸市が土地を有する須磨海浜公園において「神戸須磨シーワールド」が開業し、シャチ・イルカのショー及びイルカふれあい[…]

日本、中国など動物福祉の意識の低い国を除けば、世界的に鯨類の飼育は禁止・廃止の方向にあります。動物福祉の国際潮流に逆行した、このような計画は中止されるべきでした。

このページには、PEACEとして反対の声を挙げていた経緯等をまとめています(詳細は各ページをご覧ください)。動物に無意味な芸を強要し、商売の道具とする施設は、国際都市神戸にふさわしくありません。

フランスのシャチを連れてくる計画は阻止されました!

フランスから神戸須磨シーワールドにシャチが輸送される計画がありましたが、阻止されました! 関連情報はまとめページをご覧ください。

まとめ

2026年をもってイルカの飼育が禁止されるフランスから、神戸須磨シーワールドへシャチ2頭が移される計画が浮上。フランスの保護団体が反対運動を展開、PEACEも阻止するための署名やフランス政府へのメールアクション等を呼びかけてきました。2[…]

フランス マリンランド シャチ ショー 日本に連れてこないで

神戸須磨シーワールド開業までの経緯

 2019年11月
PETAアジアが神戸市長、神戸市会、神戸市に向けメールアクションを開始(下記に掲載)。

2020年4月1日
須磨海浜水族園の指定管理者が、鴨川シーワルドを経営する株式会社グランビスタ ホテル&リゾートに変更されました。

引き継がれた飼育動物について

2021年2月28日
神戸須磨水族園、「イルカライブ」(イルカショー)を終了。営業は本館のみとなりました。

イルカ等の移動先について

2023年5月31日
神戸須磨水族園、全館廃業。

2023年5月19日
この新しい水族館の名称が「神戸須磨シーワールド」であることなどが公表されました。開業は2024年6月と公表。

シャチの移動について

どのシャチを移動させるのか、鴨川シーワールド及び株式会社グランビスタ ホテル&リゾートは一切明かしませんでした。名古屋港水族館からステラを、鴨川シーワルドからランを移動させたことがわかった後も、問い合わせに対して一切回答しない態度でした。企業として説明責任を果たすつもりがないと断定せざるを得ません。

2024年3月29日
名古屋港水族館からステラが搬出されたと突然の公表。ステラは、野生で捕獲されて日本に輸入されたシャチの唯一の生き残りです。

  • 名古屋港水族館のシャチ「ステラ」、5年ごとの賃貸借契約から1年ごとの飼育業務委託契約に変更されている
    ⇒この契約期間の変化があったため、神戸須磨に移動させられるシャチとして、ステラはもっともありうる候補なのではないかと感じていましたが、突然、何の予告もなく神戸須磨シーワールドに移されました。公表は事後に行われました。3月29日の閉園後、夜22時半くらいまで搬出作業はかかったそうです。翌30日に下記公表があり、すぐ電話をしたが、行き先は言えない、グランビスタホテル&リゾートへ聞けとの一点張りでした。公営の水族館にあるまじき態度です。株式会社グランビスタホテル&リゾート広報も、神戸須磨シーワールド開業準備室も土曜日は休業で、すぐには確認できませんでしたし、開業まで一切秘匿の態度でしたが、現地ではシャチの鳴く声が響き渡っていました。▼名古屋港水族館公式サイトより名古屋港水族館公式サイトスクリーンショット

2024年4月24日夜
鴨川シーワルドからランが搬出されました。閉園後の夕方から搬出作業が開始され、19時44分頃、鴨川シーワルドを出発。
ランが搬出されたことで間違いないか、神戸に無事到着したか等の問い合わせに開業準備室は一切答えず。

2024年4月27日朝
鴨川シーワルドに残されたラビーとララの口先の負傷が確認されました。ランの搬出後、残りの3頭はメインプールに閉じ込められていたため、サブプールにランがいると思い、柵に激突したか? 鴨川シーワールドは一切説明しません。

2024年6月1日
神戸須磨シーワールド開業

2024年6月8日
神戸須磨シーワールドホテルが「ドルフィンエクスペリエンス」アクティビティの内容一部変更を告知。「動物の都合により」とされているが、ホテルに問い合わせても理由を説明しない。

2024年6月11日
アシカ・アザラシのフィーディングタイム中止が告知される。アシカが一般公開中に出産したためと思われるが、シーワールドは問い合わせても「動物事情により、しばらくの間中止」以上の説明を一切しない。

※イルカアクティビティの変更理由及びアシカ出産後の放置状態・展示継続について、神戸市の動物愛護行政による立入検査が実施された。

PETAアジアメールアクション

PETAアジアが建設反対のメールアクションを呼びかけてくれていました。神戸市、神戸市会(神戸市の市議会です)、神戸市の担当部局へのメールでの働きかけです。内容は以下の通りです。

【呼びかけ文】
神戸市立須磨海浜水族園は、人の娯楽のためだけに、無意味な芸を強要する「オルカ(シャチ)スタディアム」や「イルカスタディアム」を新たに建設する計画をしています。世界中の科学者は、このような動物が無理に狭い水槽で飼育されたり、芸をさせられたりすることの裏に潜む残酷さを認識しています。政府の多くは、このような海洋生物の飼育を禁じるか、禁じる方向に進んでいます。一方、日本はより多くのシャチやイルカを閉じ込めて、水族館を拡大する計画をして悪化の道をたどっています。野生のシャチやイルカは大きくて複雑な群れをなし、毎日広大な海でとても長い距離を泳ぎます。一方、飼育ではシャチやイルカにとって浴槽程度の大きさでしかない水槽で、いつまでも円を描いて泳ぐことしかできず、自然な行動をする機会が完全に奪われています。そのほとんどが、野生下の平均寿命よりずっと早く死んでいます。今すぐ、神戸市長、神戸市会、神戸市職員に、須磨海浜水族園の残酷な拡大計画の中止を求める要望書を提出してください。

関連情報

神戸市のサイトリンク

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