須磨海浜水族園再整備計画にノーを!(3) 神戸市面会記録 シャチは鴨川シーワールドから入れる
面談記録より:シャチはどこから来るか
2019年9月20日、神戸市経済観光局観光企画課に面会に行き、話を聞きました。
シャチは鴨川シーワールドから入れると断言していました。その他の導入の選択肢については、警戒しているのかもしれませんが、認めませんでした。
ただ、移す頭数や詳細は全く未定。これから企業体のほうで組織をつくって決定していくと思うとのこと。今の問い合わせ先はサンケイビル広報だがここに聞いてもまだ先方も答えられないだろうとのこと。
シャチの生態等について説明し、映画「ブラックフィッシュ」の話などもしましたが、あまり関心はないのだろうかとも感じました。
こちらからは
- パブリックコメントではシャチを入れてほしいとか、新しい動物を入れてほしいとか、そのような意見出ていない
- 鴨川のシャチも新規オープン時に何匹生き残っているかわからないし、確実に入れられるわけではないと思う
- いま鴨川でできているポッド的なものを崩すのはいかがなものかと思う
- 名古屋港水族館のように移動させてすぐ死んだりしたら批判されるのは確実
- 海外からの批判もあるし、新しいもの好きの神戸なので古臭い企画は止めてほしい
等を伝えましたが、すごく反論してくるわけでもなく、なぜシャチを選んだのだろうか?とは思いました。神戸市には年間1億3千万円が入る計画だそうで、話題になってお金が入ればそれでいいのかも?と感じます。
ただ、一点、リゾートホテルホテル併設のイルカふれあいプールが国内にないというところが目玉と考えているようではありました。昔、太地の一乃湯ホテルには触れ合いプールがあったが、イルカとの接触事故があり裁判になった、今はホテルもないと言ったら、驚いてメモはしていました。行政は危険性のほうが気になるのだなと思いました。
須磨水族園は、庶民の海水浴場に隣接しており、リゾートホテルをつくってどうするのかな?イメージとかなり違うという印象もあります。市民にとっては、海水浴場です。
長い間水族館があったけれど、特に栄えてない町という印象を今の須磨は与えています。
ほかは、今いる生きものはなるべく継続飼育するという条件はあるようですが、全て詳細は未定。ウミガメも、亀楽園に集めたアカミミガメも、優先交渉権者である共同企業体は、どうするつもりなのかわかりません。
公募前にパブリックコメントが行われていたのを知りませんでしたが、結果を見ても、市民が求めているのは主にアメニティであって、オルカなどという声はありません。でも選ばれたのは、なぜか鴨川シーワールドを経営する株式会社グランビスタ ホテル&リゾートなどを含む7つの企業からなる共同事業体でした。
現在、計画には付帯意見が出されており、これを計画に反映させなければならないとのこと。
水族館のコンセプトについては「神戸・須磨の独自性を備え、他園館と明確に異なるオンリーワンの水族館となるように、施設名称や展示内容を更に検討すること」と書かれていますが、ではシャチ展示を止めることもできるのか?というと、それをなくすと優先交渉権者ではなくなる可能性があるので共同企業体としては変えないのではないかという感触があるようでした。
神戸市の公表:
http://www.city.kobe.lg.jp/a57337/shise/press/press_back/2019/press_201909/20190912142004.html
http://www.city.kobe.lg.jp/a64051/shise/kekaku/kezaikankokyoku/suma_renewal/index.html
シャチ等の計画を出している企業の一覧
株式会社サンケイビル
https://www.sankeibldg.co.jp/inq/
三菱倉庫株式会社
https://www.mitsubishi-logistics.co.jp/contact/others/index
JR西日本不動産開発株式会社
https://www.jrwd.co.jp/inquiry.html
株式会社竹中工務店
https://www.takenaka.co.jp/j_contact/anfrage/
芙蓉総合リース株式会社
https://www.fgl.co.jp/contact/
阪神電気鉄道株式会社
https://www.hanshin.co.jp/inquiry/
株式会社グランビスタホテル&リゾート
http://www.granvista.co.jp/info/contact/
PETAアクションページ:
https://secure.petaasia.com/page/51111/action/1
神戸市回答
神戸市は下記のような回答をしています。文化や考え方の違いって何でしょう? 動物の苦しみは、どこで起きても万国共通です。
この度は、須磨海浜水族園のリニューアルについてお問い合わせいただきありがとうございます。 開園から30年以上が経つ須磨海浜水族園の建て替えを機に、海浜公園がより豊かな時間を過ごすための場となり、須磨海浜公園エリア全体の魅力を向上させるものとなることを目的として、須磨海浜水族園及び海浜公園を一体的に再整備する民間事業者の公募を行い、この度優先交渉権者を決定しました。 新水族館での展示提案のあったシャチについて、文化や考え方の違いにより様々な意見があり、米国においてシーワールドがシャチショーおよび繁殖を中止したことは認識しておりますが、愛情をもって飼育されることを大前提として、見学者が生物の生態や特徴を知る手がかりを得るための展示と考えており、生物を愛し、自然と共生する心を学ぶ機会となることを期待しているところです。 今回の優先交渉権者の提案では単にショーを行うだけではなく、鯨類の繁殖に関する研究を推進する「神戸保全繁殖センター」や、最新デジタルツールを利用したシャチに関する教育的な展示エリアである「オルカラボ」という教育への還元を行う提案もされており、これらを総合的に判断して優先交渉権者を決定しました。 詳細な内容については、現在調整中の事項もございますが、いずれにいたしましても、よりよい水族館となるよう、いただいたご意見につきましては再整備事業者へお伝えさせていただきます。 以上、よろしくお願いいたします。 ――――――――――――――――――――――□■□ |
※読みづらいので改行を外しました。
当時のイルカショー