農林水産省が、畜種ごとの飼養管理等に関する技術的な指針の案についてパブリックコメントを行っています。
従来、農林水産省は、民間団体である畜産技術協会が定めた「アニマルウェルフェアの考え方に対応した家畜の飼養管理指針」を普及することが我が国のアニマルウェルフェア政策だという方針をとってきました。工場畜産の在り方を変えさせることはせずに、過密集約畜産を認めながら、水やエサは適切に与えてね!程度のものが日本ではアニマルウェルフェアだったのです。
しかし、鶏卵生産大手アキタフーズが農水大臣らに大金を渡していた疑獄事件が発覚し、有罪判決が出るなか、農林水産省も若干は認識を改めつつあるようです。
6月21日まで行われる畜種ごとの飼養管理等に関する技術的な指針(案)についてのパブリックコメントの募集要項には、「畜技協が各畜種ごとに作成したというこれまでの方針を改め、」との文言が登場しました。ようやく方向転換するようです。
またこの募集要項には「今般、我が国としてアニマルウェルフェアについて OIE コードにより示されるアニマルウェルフェアの水準を満たしていくという基本理念を改めて周知することとし、」とも書かれています。
これまでOIEの福祉規約を遵守させることをしてこなかった日本にも、ようやく意識の変化が現れました。対象の指針案は以下の8点です。また、指針を定めるだけでなく、具体的に守らせることにも力を入れるようぜひご意見ください。
受付締切日時:2022年6月21日23時59分
対象となる文書:
(1)乳用牛の飼養管理に関する指針(案)
(2)肉用牛の飼養管理に関する指針(案)
(3)豚の飼養管理に関する指針(案)
(4)採卵鶏の飼養管理に関する指針(案)
(5)ブロイラーの飼養管理に関する指針(案)
(6)馬の飼養管理に関する指針(案)
(7)家畜の輸送に関する指針(案)
(8)家畜の農場内における殺処分に関する指針(案)
詳細は、意見公募要領をご覧ください。
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