パブリックコメントへの意見提出をお願いしていました「動物愛護管理推進基本指針」(正式名称は「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」)についても、4月30日に公布がされており、本日6月1日施行となっています。
環境省からの公表事項は下記のリンク先をご覧ください。
- 環境省:「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」の改正(告示)について
- 環境省:動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針の改正案に対する意見の募集(パブリックコメント)の結果について
動物愛護部会でパブリックコメント結果に基づく修正版について審議
新型コロナウイルスの影響によりオンラインで開催された第56回動物愛護部会(配布資料等はこちら)で、パブリックコメントの結果が公表され、パブコメ後の修正案に関して審議がありました。
結論から言うと、3団体から出した修正意見はほとんど通らず、指摘した個所は違いますが、地域猫の取組みを推進するべきという文言が入っていたことが、唯一実質的な修正であったと思います。
部会では、委員から、私たちが求めた修文と同じ意見が出され、変更されることを期待しましたが、公布された最終版を見ると通っていませんでした。また審議でいろいろな意見が出された世論調査についての言及部分は削除するのが妥当ではないかとも感じましたが、これも残っています。
しかし、もともとの素案には、3団体が法改正で求めてきたことが多く採用されています。
パブコメでは、801名・団体から、延べ16,516件の意見があったとのことです。関心の高さがうかがえ、今後の施行に国や自治体もぜひ力を入れてほしいと願っています。また、私たち市民にも期待されていることがいろいろとある指針です。
環境省が出した施行通知でも概略が述べられているのでご参照ください。
パブリックコメント結果のうち、動物実験に関連する意見について
おそらく関係業界から意見送付の呼びかけがあったものかと思いますが、現在の動物実験の自主規制体制を維持してほしいという意見が118件も出ていました。これはつまり、法律で動物実験の実態把握をすることに反対する意見です。
これに対し、環境省が「改正動物愛護管理法附則第8条及び第9条に基づき、講ずべき施策として検討するものでありご意見を反映することは困難です。」ときっぱり書いていたことは嬉しく思いました!
法改正の威力です! これからに期待します。
ちなみに、私たち3団体と同主旨の修正を求める意見は、417件、出ていました。3Rの達成度について定期的な実態把握を求める意見です。