NBRP「ニホンザル」運営委員会がサルの奄美大島のサルの移送を了承か?
実験用ニホンザルの繁殖・供給プロジェクトであるナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)「ニホンザル」の廃止を求める署名を皆さまにお願いしているところですが、このプロジェクトでは、繁殖を終了した委託先の奄美大島の民間施設(株式会社奄美野生動物研究所)で飼育されるおよそ250頭(問題が表面化した2017年当時)のサルをどうするのかが、ずっと課題になっています。
昨年7月15日、コラッセふくしまで開催された霊長類学会の自由集会として「ナショナルバイオリソースプロジェクト『ニホンザル』について」というイベントが開催されたので参加しました。ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)は、[…]
当事者である研究機関からは結論が出たのかどうかの回答がなかなか得られませんが、既に奄美大島から50頭のニホンザルが愛知県犬山市の京都大学ヒト行動進化研究センター(旧・霊長類研究所)に移されたことが判明しています。
実験用ニホンザルの繁殖・供給の中止を求める署名を皆さまにお願いしています「NBRPニホンザル」に関連し、京都大学の犬山市の施設に2022年度、どこかから急に50頭のサルが導入されたことを、こちらの記事でお知らせしました。[sitec[…]
さらに、この件に関連するのかどうかははっきりはしませんが、昨年、日本霊長類学会の学会誌『霊長類研究』2024 年 40 巻 2 号掲載の「保全・福祉委員会からのお知らせ」に以下の記述がありました。NBRP「ニホンザル」の運営委員会についての報告で、「ニホンザルの移動について審議され採択されました」と書かれています。
特定動物の飼養・保管許可が500匹から700匹にふえていた!
さらに、愛知県に開示請求した文書が届いたので確認したところ、京都大学ヒト行動進化研究センターの第2キャンパス(善師野小野洞)のニホンザルに関する特定動物の飼養・保管許可の飼育数(飼育できる上限の数)が、500匹から700匹にふえていました。
動物愛護センター内で許可について伺いを立てる稟議書のような書類のなかに、手書きで「現許可は500頭ですが、将来的に増える可能性があるとの事で今回700で申請」と書かれています。実際に、許可は700匹で出されています。これが、2023年4月のことです。
いきなり200匹も増加するなんて、奄美野生動物研究所のサルを全て移すことになったのではないか?と思わざるを得ません。そもそもことの発端は、犬山と奄美の2か所に分かれている飼育施設を一元化しなければならなくなったことにあります。
運営委員会で移動が採択されたと報告されていることと考え併せても、現在進行中のプロジェクト第5期のあいだに施設を一元化させ、第6期に備える可能性は高いのではないでしょうか。
奄美大島のサルはここに移される? もしくは移された?
シンポジウムでも質問は無視された
私たちは、質問書を送るだけでなく、ニホンザルの動物実験に関わる人たちが集まるイベントにも参加し、質問をしています。
2024年8月19日、NBRP「ニホンザル」が主催する第16回公開シンポジウム「ニホンザルを知る、ニホンザルで知る~最新の成果報告の紹介~」が東京・品川で開催されましたので、参加してきました。署名を共同で行っているJAVAさんからも既に報告がアップされていますが、この日の質疑応答でも、奄美大島の施設のニホンザルをどうするのかに関する私たち2団体からの質問は無視されました。(質問は用紙に書いて渡す方式でした)
このシンポジウムの直後に、NBRP「ニホンザル」の運営委員会の第11回がメール会議の形で開かれたことが報告されていますから、ニホンザルの移動についての採択はシンポジウム後だった可能性もありますが、なぜ重要な事柄に関する進行状況を主催者側は説明しないのでしょうか。とても疑問に思いました。
NBRP「ニホンザル」からは、奄美大島のサルをどうするのかの結論について、未だに何の公表もありません。
署名を拡散してください!
ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)「ニホンザル」の廃止を求める署名は、今年3月31日を締切にしています。ますますのご協力をお願いいたします。
2025年3月31日が締め切りです!ご署名&拡散をよろしくお願いいたします!2024年1月22日、2万名を達成しました!☛こちら動物実験のためにニホンザルを多数飼育して繁殖し、大学などの研究機関に供給しているナショナルバイオリソ[…]