2019年改正動物愛護法解説:勧告・命令違反の業者の公表と、期限についての条項が新設されました

2019年動物愛護法改正解説

勧告及び命令(第二十三条):業者の公表と期限についての条項が新設されました

 ※下線が改正部分。(勧告及び命令)
第二十三条 都道府県知事は、第一種動物取扱業者が第二十一条第一項又は第項の基準を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて、その取り扱う動物の管理の方法等を改善すべきことを勧告することができる。

2 都道府県知事は、第一種動物取扱業者が第二十一条の四若しくは第二十二条第三項の規定を遵守していないと認めるとき、又は犬猫等販売業者が第二十二条の五の規定を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

3 都道府県知事は、前二項の規定による勧告を受けた者が前二項の期限内にこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。

 都道府県知事は、第一項又は第二項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、その者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

5 第一項、第二項及び前項の期限は、三月以内とする。ただし、特別の事情がある場合は、この限りでない。

動物取扱業の規制があるといっても、直罰となっていない条項については、まず勧告を出し、それでもだめなら命令を出し、その命令に違反したときは第四十六条の罰則をかけるか、業の登録取消もしくは営業停止の行政処分を行うしかありません。

業者の改善が遅々として進まず、指導が繰り返されるだけの事例ばかり多く、勧告・命令の規定がなかなか活用されないことについては業を煮やしていますので、3団体として、「一月以内の期限を定めて(略)勧告しなければならない」「一月以内の期限を定めて(略)命じなければならない」とする改正を要望しました。

最終的に、期限の定めが新たに入りましたが、勧告・命令が出されてから業者が措置をとるまでの期限が3カ月以内という定めになりました。

また、なかなか根本的な改善が見られないことについては、勧告に従わなかった者の公表規定が一定の対策となり改善効果をもたらすのではないかという提案が議員側からあり、新たに条項として追加されています。

施行通知

施行の直前、2020年5月28日付けで環境省から自治体に通知された「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律の施行について」(施行通知)では、以下のように説明されています。(この通知は、地方自治法に基づく、国から自治体への「技術的な助言」に相当します)

6 動物取扱業者に対する勧告及び命令(第23条関係)

(1)勧告に従わない第一種動物取扱業者の公表制度の創設(法第23条第3項)法第23条第1項及び第2項の規定に基づく勧告を受けた第一種動物取扱業者が期限内にこれに従わなかったときは、都道府県知事はその旨を公表できることとされた。この規定は、第一種動物取扱業者にとって、違反行為が公表されることがその事業活動に大きな影響を与えることから、公表制度が違反行為の抑止につながるとして設けられたものである。

(2)勧告及び命令の期限の明確化(法第23条第5項)法第23条第1項、第2項及び第4項の規定に基づき第一種動物取扱業者に行う勧告及び命令を行うに当たり設ける期限について、特別な事情がある場合を除いて、3月以内とされた。この規定は、一定の期限内で措置を講ずることが動物の健康及び安全の保持や生活環境の保全上の観点から望ましいため設けられたものであるが、勧告や命令の内容が飼養施設の大規模な改修を伴う場合等は、3月以内という制約の下では、かえって必要な勧告や命令を行うことが困難な場合があること等を踏まえ、ただし書で特別な事情がある場合が除外された。

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2019年改正 動物愛護管理法 2020年 2021年 施行

2019年改正法の概要 目次

● 動物の所有者等が遵守すべき責務規定を明確化

● 第一種動物取扱業による適正飼養等の促進等

● 第二種動物取扱業に帳簿の備付け義務

● 動物の適正飼養のための規制の強化

● 特定動物(危険動物)に関する規制の強化

● 動物虐待に対する罰則の引き上げ

● 都道府県等の措置等の拡充

● マイクロチップの装着等

● その他

● 附則

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