富戸のイルカ追い込み猟について 生体捕獲も残酷です!
2004年を最後に行われていなかった伊豆・富戸のイルカ追い込み猟ですが、水産庁の捕獲枠がなくならずに続いています。(※現在はゼロになりました!)
例年、研修を開くなど、止めていないそぶりをするも、実際には猟は行わないという状態が続いていましたが、2019年、突如として猟再開が大きく報道され、会見で実施の宣言をするだけでなく、実際にイルカを探す探査船を出したことも報道されました。
批判がある食用の捕獲は行わず、水族館用の生体捕獲だけにするとのことで、野生イルカ入手を焦る水族館サイドからの圧力を感じます。
しかし、イルカ追い込み猟では、船による追い込みによってイルカたちはパニックになり、ぶつかり合い、血を流し、中には死亡するイルカも出ます。「食用の捕殺は伴わないから残酷ではない」などということはありません。
また群れと引き離して水族館へ入れ、飼育下に置くこと自体がイルカにとって過酷なことであり、私たちは追い込み猟再開の中止を求めています。
- 注1:漁協としては止めていたつもりはないので「再開ではない」との認識だそうですが、事実上「再開」に当たるので、この語を使っています。
- 注2:2019~2020年猟期の結果についてはこちら。
過去の猟の動画と要望書の内容
●意見送り先
〒414-0043 静岡県伊東市新井1-1-18
いとう漁業協同組合 御中
〒413-0231静岡県伊東市富戸987
いとう漁業協同組合富戸支所 御中
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2019年~2020年猟期の結果について
3月31日で猟期は終わりました。静岡新聞の報道(「イルカ追い込み操業なし いとう漁協、漁期終了 群れ発見できず」2020年4月1日 )によれば、
「昨年12月5日~今年2月12日に探索船を計5度出港させたほか、操業中の漁船から群れの目撃情報が2度寄せられ、確認に向かった。ただ、今回は捕獲対象外だったカマイルカの大群が複数回目撃されたものの、バンドウイルカは1月上旬に5頭程度の小さな群れを確認しただけだったという。漁協は来季(10月~21年3月)も引き続き捕獲を目指す方針。」
「同漁協富戸支所の島田尚彦支所長は『バンドウイルカの回遊時期やルートが16年前と変わっているのかもしれない。(中略)』と分析。来季は探索船の出港時期を前倒しするなどして群れの発見に努めるという。」
とのこと。相模灘の潮流や海水温が04年とは様変わりしており、イルカの餌になるサンマは北太平洋で記録的不漁だったそうです。
和歌山県太地町でも、黒潮等の状況による増減とは別に、徐々にハンドウイルカがとれなくなってきている傾向があります。富戸でも今期イルカが見つからなかったことは幸いですが、今後も完全な廃止へ向けて、世論を高めていかなければなりません。
追記① 定置網に迷い込んだザトウクジラをリリース
2020年5月18日、いとう漁協富戸支所が、定置網に迷い込んだザトウクジラをリリースしたというニュースがありました。まさにイルカ猟のための道具を使って、網から追い出しました。静岡放送の動画を、見てみてください。
今後はぜひ、追い込み猟の道具やノウハウは、鯨類追い払いのためだけに使ってほしいと願います。
追記② 捕獲枠ゼロに!
富戸(静岡県伊東市)のイルカ追い込み猟の捕獲枠が今期0(ゼロ)になり、ようやく終焉確定への一歩を踏み出しました。画期的出来事です。
ただ、静岡県知事の許可自体は令和6年8月31日有効期限でまだ生きており、静岡県は「今期はしないと聞いている」と言っています。
— PEACE 命の搾取ではなく尊厳を (@animalsPEACEnet) September 10, 2022
※注:イルカは哺乳類であることから、「漁」ではなく「猟」を使用しております。