ご報告が遅くなりましたが、8月2日、動物愛護部会第40回の傍聴に行ってきました。パブリックコメントの結果が公表され、指針等の最終案が示されました。今回のパブリックコメントは対象文書も多く紙爆弾のようでしたが、そのせいなのか、まとめ方も非常に簡素で、ごく一部の意見が公表されたに過ぎませんでした。
そのような資料をもとに議論をしても意味があるのかどうかわかりませんが、委員からの意見はさらに低調で、特に実験動物・産業動物の飼養保管基準に対しては一切の発言・議論がなされないまま、終了となりました。時間もかなり余り、再び前の低調な部会に戻ってしまったような印象です。
パブコメ案から修正が入った点で重要そうなのは、引き取りを拒否する場合のところに「引取りを行わない理由を十分説明した上で、」の文言が措置に追加されたことでしょうか。統計の取り方も、成熟個体と幼齢個体がすべての項目で分けられ、所有者からの引取りと所有者不明の引取りの数が分けられることになりました。
家庭動物の基準で「虐待のおそれ」とされているところは、そのまま「おそれ」が残ってしまいましたが、この基準の対象は人の所有・占有する哺乳類・鳥類・爬虫類だけではなく動物全般(魚類や昆虫等まで含む)とのことで、これまでの対象範囲の見解から拡大しているので、事実関係を確認中です。 ⇒8/15追記:やはり基準の対象は哺乳類・鳥類・爬虫類に限定されており、「おそれ」が残ったのは別の理由のようです。パブコメ結果については修正されます。(パブコメ結果は、より詳細な集約結果が公開されるとのこと。)
特定動物の対象種などを定めている政令の改正についてもパブコメが行われましたが、こちらについては先日ブログでご紹介したとおり、結果は既に公表されています。部会の当日(8月2日)に、公布されたとのことでした。
ということで、いよいよ施行まで1カ月を切りました。法改正の議論が始まった時点では、PEACEは影も形もありませんでしたが、長丁場の法改正をずっと追いかけてきましたので、感慨深いものがあります。しかし、法律をどう使うかは、これからです。気を引き締めて、動物たちのためにがんばっていきましょう!
(S.A.)