コーナンのチラシで違反広告続き。移動動物園や犬猫「叩き売り」セールも

先ほどツイートを連投()しましたが、近畿一円でホームセンターを展開する「コーナン」の西宮今津店および西宮今津2号館のチラシで、第一種動物取扱業の登録に関する表示違反がありました。

チラシPDF版(既にリンク切れ)

西宮今津2号館内で生体販売を行う「コーワペッツ」と「ペッツフレンズ」は販売での登録しかないのに、フクロウと写真撮影やヒヨコの餌やりといった展示業にあたるイベントの広告を行っていました。これは無登録営業にあたるのではないか?と思い、西宮市の動物管理センターに確認したところ、チラシには載っていない業者が大阪から来るのだそうです。

つまり広告の際に義務付けられている記載事項について、法令を守っていなかった。

しかも7日(本日)と8日(明日)で、別々の業者が来るとセンターは言っていました(登録は大阪府と堺市)。2日間連続で同一業者の場合、店舗住所での第一種動物取扱業の登録が新たに必要になるので、完全に、法律の抜け穴を狙ったやり方です。

この段階でも小ずるいやり方に驚いていたのですが、コーナン西宮今津2号館の「コーワペッツ」に確認したところ、なんと「Cure Owl」という業者と「アニマル×アニマル」という業者が土日、2日間連続でイベントをやりにくるとのこと。つまり、2日とも2業者が会場にいるが、1日目は「Cure Owl」の登録でやり、2日目は「アニマル×アニマル」の登録でやると説明をしたらセンターが了承したという経緯だそうです。

呆れました。

本来なら、2業者とも2日間営業するのだから、コーナン西宮今津2号館の住所で両方が登録をするべきでしょう。

しかし、「Cure Owl」と「アニマル×アニマル」の取扱責任者は名字も同じで兄弟であり、おそらく、今日は片一方が片一方の従業員で、明日は逆だという言い訳を準備していることでしょう。

規制は、屁理屈ではなく、2業者が2日間営業するという実態のほうに合わせて運用するべきだと思います。

チラシには猛禽販売も書かれていますが、その販売用の猛禽は「Cure Owl」の所有だが、販売時に交付する説明の書面や署名してもらう確認書類などは「コーワペッツ」のものになるとも言っていました。(委託販売)

また、ヒヨコは「コーワペッツ」が仕入れ、「Cure Owl」と「アニマル×アニマル」が餌やりをやる。売り上げがどちらに入るかは言えないそうです。

ヒヨコは当然、ほかの動物の餌になります。

不思議なのは、チラシで広告は行っていない「しつけ相談」については、わざわざトレーナーの第一種動物取扱業の登録番号等、表示義務がある項目をチラシに載せていることです。(チラシ記載の犬猫健康相談のほうは、いつもは獣医師がやっているが今回はアニコムから来てもらうそうなので、しつけ相談とは別です)

なのに、より集客目的であることが明らかで営利性が認められる、有料の「フクロウ写真撮影会」や「ヒヨコえさやり体験」については、表示義務のある項目をチラシに載せないのでしょう。

コーナン西宮今津2号館の「コーワペッツ」は展示業の登録を受けていないので、登録のある業者に来てもらわないとイベントができないということを理解しています。さらに2日間以上のイベントになると新たに登録が必要になってしまうから、兄弟業者に依頼し、表向きは交代で行うという悪知恵まで働かせている。

そこまでわかっていて広告規制を知らないとかありえないです。

実は、登録番号等の表示に関する法令違反をコーナンに指摘したのは2回目です。今年9月にも移動動物園の触れ合いイベントの広告で無記載だったことがあり、そのとき以下の回答をもらっていました。(チラシは店舗ではなく本部でつくっているので、店舗からは本部に言ってほしい旨、電話で言われました)

コーナン商事株式会社お客様サービス室からの以前の回答:

メールでご指摘いただいておりました表示記載漏れについて ご迷惑おかけいたしまして誠に申し訳ございませんでした。
保健所には連絡をとらせて頂き、当日にお客様に分かる様に表示させて頂く事になっております。
ご指摘いただきました点につきましては担当部署と確認をとりつつ ご対応進めてまいります。

「東証一部上場」とチラシでもうたう社会的責任のある企業でありながら、動物愛護法に係る法令違反が続くというのは? 動物のことはどうでもいいのだろうと思わざるを得ません。

子犬子猫の「叩き売り」セールも!

今回のチラシでは、「期間中 約80匹の わんちゃん ねこちゃんが勢揃い!」のほうが目立っていますが、こちらは一時的に生体売り場として業登録している面積を広げる手続きをとり、イベント終了後にまた元に戻す手続きをするそうです。見かけ上は移動販売とまったく変わらないですが、形としては一時的な店舗の拡大による短期セールです。

紛らわしいですが、ペット販売で業登録があるのは西宮今津2号館店内の2業者だけで(「ペッツフレンズ」と「コーワペッツ」)で、西宮今津店では動物の取扱いはなく、登録はありません。(2号館は今津店とは別の店舗で電話も別の番号を案内される)

こういった短期セールで叩き売りの大量販売について、西宮市のセンターの職員は、売れ残りが捨てられるよりはよいとはっきり擁護していたので絶句してしまいましたが、結局「叩き売り」で「在庫処分」をしなければ維持できないのが犬猫大量店頭販売です。

ケージ飼育で運動も散歩もない多頭ブリーダーのところで、伴侶動物らしい人間との交流も持たずに繁殖にだけ使われる犬や猫たちが、こうして売られる仔犬・仔猫の供給源です。命を削って産んだ子を、ちょっと日齢が進んだからと売れ残りとして安売りセール。安いよ安いよでたくさん安易に売ることで、結局は飼育放棄を誘発していないでしょうか。

本日、コーナンを経営するコーナン商事株式会社に以下のような内容で要望を送りました。

  • 野生動物と写真撮影といった、野生動物との関係を誤らせるようなイベントはしないでほしい
  • 触れ合いや餌やりなど動物を利用するイベントも中止を
  • ヒヨコは他の動物の餌として殺されることをわかっていますか
  • 犬猫生体販売も保護犬・保護猫紹介に切り替えてほしい

どうか皆さまからもお願いいたします。

9月の移動動物園の様子も、現地へ行かれた方から報告をいただいていますので、下記をご参考ください。過去には堀井動物園もこの店舗で移動動物園を行っていたそうですが、この時の移動動物園は奈良の「アニマルデコ」だとコーナン商事から回答がありました。

意見送付先

コーナン商事株式会社 お問合せ入力フォーム
https://www.hc-kohnan.com/c_contact/

9月の移動動物園の様子

「餌やり、触れあい、イベントがいっぱい」の謳い文句とは違い、コーナンの入口前であるにも関わらず見落とし、探すくらい小規模でした。客はほとんどおらず、従事者も全く動物を気にしていませんでした。

人だかりもなく、餌やりカウンターは、6尺机1本。カットしたキャベツが入った紙コップが10数個並んでおり、100円で餌やり体験と書かれていましたが、誰一人見向きもせず。おそらく動物取扱責任者と思われる男性と、もう一人の男性は、ずっと座ったまましゃべっていました。

子ヤギと鶏には、水も餌もなし。せめて、ヤギと鶏には水を入れてやってほしいと思いました。

ヤギはリードを短くされ、ほとんど身動きできない状態で、一番可哀想でした。箱の隅にもたれて眼を閉じていました。あれを見て、触りたい、かわいい、とは誰も思わないでしょう。

鶏2羽は、同じ方向を見て、ケージ内で立ったままでした。

ヘビのプラスチックケースは、脱走防止のためか、ありあわせの養生テープでフタを軽く留めただけで、そのまま持ち帰ることができそうな状態で置かれていました。盗られても気づかない可能性もあるのではと思ってしまいました。

中止になったのか?と勘違いするような小規模であったのは良かったですが、水道もない場所で、ウサギやヤギを触らせていました。触るときは使いまわしの軍手を使わせていました。

猛禽は2羽のみ。いずれも、屋外で、足を繋がれていました。

直射日光が当たったりはしていませんし、屋根はありました。おそらく暑さ対策として、工場扇が1台稼働していましたが、どこをめがけて何のために回しているのか? 意味不明でした。

隣でペット用品のアウトレット販売があり、そちらは盛況でした。問屋の在庫一掃セールで、餌や用品がよく売れていました。

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