食品安全委員会が動物実験代替等のためのワーキンググループを設置

先日、食品安全委員会にも新規試験法の評価を行う部署ができたことをご紹介しましたが、その業務に関連する新しいワーキンググループが食品安全委員会で立ち上がりました。

名称は「評価技術企画ワーキングループ」で、6月1日にすでに第1回が開催されており、ウェブサイトに資料が掲載されています。

評価技術企画ワーキンググループの設置について」によると、動物を用いない評価法の検討が主な審議事項となっています。食品安全委員会が行うリスク評価に活用するための検討なので、農水省・厚労省で行われているリスク管理業務に反映されるかどうかなどは現時点でわかりませんが、国の取組みとしては先進的であり、評価できるものだと思います。

<WGの審議事項>

・⾷品安全のリスク評価における(Q)SARの活⽤⽅策、整備⽅針
・⾷品安全のリスク評価におけるBMD法
・遺伝毒性発がん物質の評価⽅法
・⾷中毒菌の定量評価に資する評価技術(予測微⽣物学等)
・⾷品由来の疾病負荷に関する定量指標(DALYs等)
・ばく露量をより正確に推定するための評価⽅法(モンテカルロ・シミュレーション等)

評価技術企画ワーキンググループの今後の進め方について(案)」によれば、開催頻度は数か月に1回程度、適宜勉強会等を実施するとあり、議事案もWGの審議事項に沿った内容です。

第1回の傍聴はできませんでしたが、議事録も今後公開されるとのことです。

▼同WG資料「評価技術企画ワーキンググループの設置について」より
WG資料

WG資料

また、この検討の前段階として、下記の調査に食品安全委員会から研究費が出されていました。下記のページで報告書を読むことができます。

調査課題
in silico※評価方法など食品に係る新たなリスク評価方法の開発・実用化に関する国際的な状況の調査

※「シリコンの中で」 の意で、ここではコンピューターを用いた物質の毒性解析のことを指す。”in vivo”(生体内で)、”in vitro”(試験管内で)に対応して作られた言葉。

調査目的
化学物質や汚染物質等の安全性評価は、動物試験を含む様々な試験により行われているが、時間や費用がかかることから、より効率的かつ信頼性の高い新たな評価方法の開発及びその速やかな導入が喫緊の課題となっており、海外においては、速やかな実用化に向けて開発が進められている。
新たな評価方法に関する取組を通じて、迅速かつ信頼性の高いリスク評価、関係企業の負担軽減等を図るため、主要国での検討状況や実用化の動向等の情報を総合的かつ網羅的に収集し、我が国におけるリスク評価への適用可能性を考察するとともに、実用化に向けた具体的方策を提案することを目的とする。

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