川崎に建設された巨大な国立の動物実験施設 国立医薬品食品衛生研究所

JaCVAM(日本動物実験代替法評価センター)が設置されている国立医薬品食品衛生研究所ですが、一方で、国内の規制における動物実験をどうするかについては総元締め的な存在でもあり、数多くの動物実験を行っています。略称は「国立衛研」、厚生労働省の研究所です。

これまでは世田谷区用賀にありましたが、老朽化もあり、去年末から今年はじめにかけて移転作業をしていました。新しい研究所は、川崎市がバイオ施設を誘致している殿町キングスカイフロントにあります。

8月1日に一般公開があったので行ってきましたが、巨大な動物実験施設ができていたことに驚きました。

動物実験施設は別棟

一般公開されていたメインの建物に動物施設らしきものはなさそうだったので、不思議に思ったのですが、なんと動物実験施設は別棟。動物実験施設だけでこのサイズですから、同じ殿町にある実験動物中央研究所(実中研)より、動物施設の規模としては大きいくらいなのではないでしょうか。

▼もちろん中は見せていませんから、外側から。巨大さをわかっていただけるでしょうか… 窓がないことからも、動物実験施設とわかります。

▼1階に搬入口はあるかもしれませんが、人間の出入り口は2階。以前の古びた研究所に比べると格段のセキュリティアップ!?
各部のポスター掲示が廊下に貼ってあるので見ていたら、「何か御用ですか」と圧迫的に追いやられましたが、なんとその場所が動物実験施設の2階の入り口に一番近い扉の近くでした。こんなにお金をかけた施設をつくったのですから、堂々と見せればいいと思いますが。

▼建物内は、立入禁止の表示がしてあったのですが、なんと……一般公開の日だから表示してあったのだそうです! 普段は立入禁止の表示なし。

知らぬ間に税金でこのような巨大な施設がつくられていましたが、特に毒性試験では動物の利用をなくしていこうという世界の流れが強いわけですから、近い将来無駄になったりしないのでしょうか。

国立衛研はホームページで実験動物の使用数等を公表していませんが、やはり許されないことだと思います。

一般公開の様子

▼建物に入ったらいきなり、生きたメダカを入れたペットボトルが置いてありました。世田谷から一緒に引っ越してきたそうですが、研究所でメダカを飼う理由を一体何人が理解したでしょうか。これではまるで観賞用に飼っているかのようです。

▼中に入ると、いきなり動物施設の展示が。防護服を着てみよう体験やってました。楽しいのでしょうか…

▼毒性部の展示ではいきなり、ラットか!?と思いきや、さすがにネズミの人形でした。何がしたいのかわからない展示。

▼この毒性部の展示のところで、ジュラシックワールドの写真などを使ってゲノム編集について子どもに説明をしていましたが、内容がとても倫理観に欠けたものだったので、とても驚きました。(詳細はこちら

▼ジュースからDNA抽出体験。動物でなくてよかった。

▼iPS細胞を見てみよう体験。申込者は小学生や中学生でいっぱいになっていました。マウスの細胞が無駄にされたのでしょうか。それともヒト細胞? 気になりつつも、他の施設も回りたかったので時間的に覗いてみることはできませんでした。ちょっと見てみたかったかも?

▼今年は動物実験代替法は、ポスターの中に出てきただけでした。

▼癒し。

面白い展示もありましたが、やはり恐竜のDNA入れてゲノム編集発言が一番衝撃でした。
衛研が考える未来は、一体どんな社会なのでしょうか。
動物実験施設の巨大さも相まって、恐ろしいと思いました。

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