
アジアゾウを再度ラオスから入れた木下サーカスに対し抗議をお願いしているところですが、6月29日からの埼玉公演について、さらに驚くべきことが判明。
先日ブログでお知らせした通り、テント設営地などは主に埼玉県が貸しますが、なんと約3カ月間、無償で貸すのだそうです!
根拠は「財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例」。木下サーカスから県内の社会福祉施設等に招待券1万枚が無償提供されることをもって、土地を無償で貸すことができるのだとか。3千300枚で土地を貸す値段相当になるので、それを超えているからタダOKと判断されたそうです。
このチケット配布については、5月1日にすでに埼玉県の知事ブログに載っていました。(※9月26日追記:県知事が上田清司氏から大野元裕氏に代わり、知事ブログの内容が埼玉県公式サイトから元知事個人のブログへ移されたことに伴い、リンク先を変更しました。)
(太字はPEACEによる)
動物を利用するサーカスを見せることで、社会的弱者に、さらに弱いものを叩くことを教えるのはいかがなものでしょうか。動物が酷使され、福祉もままならないサーカス興行を見せて、「楽しめ」とやるのですか。
人間が人間らしく生きることができるようにするのが社会福祉であるならば、動物が動物らしく生きられるようにするのが動物福祉です。
かつては障害者も見世物にされたりしてきたわけですが、人権の概念がいきわたるにつれ、そういうことはなくなってきたわけです。今、動物についても、家族と引き離し、身動きできないように縛り上げて人間に逆らえないことを教え、道具で痛めつけ、脅し、芸をさせ、見世物にするような興行は法律で止めさせようという大きな世界的な流れがあります。
実態として、チケット提供は社会貢献ではなく、土地代を浮かせるために行われたのは明らかですが、こうやって良きことのように知事自ら宣伝しているのも非常に疑問です。
これまでも他県で、自治体が後援についていることについて抗議したときに同じような回答がありましたが、土地代は盲点でした。埼玉県では、過去に川越のSKIPシティで同様の実績があるそうです。
ちなみに、知事からは下記のような返信をいただきました。
ご提言を拝見しました。
順天堂大学附属病院等を整備する目的で購入した土地について、なぜ営利企業である木下サーカスに貸すことができるのか教えてほしいとのお話は分かりました。
お話の順天堂大学附属病院等整備予定地は普通財産であり、地方自治法に基づいて貸し付けることができることになっています。企業の目的により制限されるものではありません。この点はご理解ください。
担当は保健医療政策課(大学附属病院担当(飯澤・髙橋)電話048-830-3526)となります。私からも話をしておきました。東様にご連絡するようにいたします。
向暑の折、どうぞご自愛ください。
埼玉県知事 上田 清司
これにより、担当者から電話があり、上記の詳細を知ることができました。
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