鈴鹿さくら祭りの「めっちゃさわれる動物園」報告~威嚇するペリカン、風で倒れる止まり木、猫のストレス…

ご報告が大変遅くなりました。三重県や鈴鹿市が後援についているイベントに堀井動物園の移動動物園が出店するという事態になった「鈴鹿さくら祭り」ですが、現地へ行かれた方からご報告をいただきましたので、写真と併せ、掲載いたします。

YouTubeに動画もアップしました。風で地面に倒れたオウムの止まり木を園長らが片付けるところや、ポニーの歩き方など、ほかにも動画に入れたい部分はあったのですが、人の顔がかなり映り込んでいて公開を断念した部分も多々ありました。

入場制限やボランティアの数など改善した部分もありましたが、やはり極小スペースで野生動物を展示する、それも触れるほど間近に人間が近付ける状態に放置、猫など飼育動物も触り放題という根本的な問題は変わりません。

三重県からは回答が来て、後援を降りることはできないとのことでしたが、このような問題のある出店があるイベントを自治体が後援するというのは、あってはならないことだと思います。

鈴鹿さくら祭りの「めっちゃさわれる動物園」レポート

めっちゃさわれる動物園のスペースは広くとられていました。入場制限がとられていて、混雑しているという感じではありませんでした。人を大勢入れると、動物にストレスになるとか、入園者の行動の監視ができなくなるとかいう理由だとしたら、今までと大きく変わった点ではないかと思います。今までは、入り口にスタッフがいて、あとは店内で一人が掃除をしていただけで、入園者の動向を構う様子は見られませんでした。

レイアウト 配置図 

堀井動物園の園長は、一番奥でポニーに子どもを乗せる乗馬体験をさせていて、それ以外の時間は園内をウロウロ見ていました。堀井動物園のスタッフのほかに、ピンク色の鈴鹿さくら祭りのスタッフジャケットを着た女性がかなりの人数いました。ケージに入れていないふれあい用オウム3羽のところに2人、ヒヨコの触れ合いプールに2人、爬虫類の触れ合いコーナーに4人、メンフクロウのところに1人犬の触れ合いサークルに1人です。

ミリタリー調のつなぎを着た男性が数人いました。ポニーの乗馬の時間には、2名が付き添い、それ以外の時間は園内を監視しているようでした。しかし、ただ突っ立って見ているだけで、何か言ったり動物の様子を見ることもなく、ただ居るだけでした。

ポニー乗り場

爬虫類触れ合いコーナーにいたピンク色の桜祭りのスタッフジャンパーを着ている女性に聞いたところ、堀井動物園の人ではなく、平田商店街の人でもなく、動物警専門学校の人でもなく、一日ボランティアだと言っていました。研修とかは一切なかったそうです。

受付でせき止められて、そこから並んでいる人たちがいて、それが4〜50人ぐらいのところで縄で区切られて、新しく並ぶ人はその待っている人たちのまた1つ後ろに並ばなければならないほど、人は並んでいました。

ダイハツの人がダイハツのPAYアプリのリーフレットを配布していて、それをダウンロードすると入場料500円は無料になります。ただ、電話番号や暗証番号を入力しなければならず、結局ダウンロードに失敗して現金で払う人もいました。

●モモイロペリカン

とても問題だと思いました。あまりにも狭く、3面から人が見えるようになっていて、両側から子供たちに囲まれ、囃し立てられ、酷く苛立っていた様子です。数歩しか歩けない、隠れる場所もない、水鳥であるのに水場の設置もない(動画にもありますが、小さな水入れに入ろうとしています)、社会性があり群れで暮らす動物なのに単独で収容、展示されていました。(動画参照) 

スタッフの女性に、一緒に写真撮りましょうか?と声をかけられ、こんな狭いスペースでその上3面から子供たちなどの人間から囲まれ、水場もなく、日も当たっていてかわいそうだという話をしたら、堀井園長が出てきたので、ペリカンがかわいそうだと話しました。水鳥なのに水場のないところで展示されているという話をしたら、「じゃあ水でもかけるか」と言われ、「え?」と思い、水場がないとダメだと話したところ、後から見たら、水を入れたバットを入れてくれました。それでもペリカンは苛立っていました。(動画では、うまく入れる位置や大きさでないと感じられます)

外側から見て右側に鍵を開けてある扉があり、そこには窓がありますが少しは身を隠せるスペースがあるため、そこを開けてあげてと言うべきでした。逃げ場も隠れ場もない状態でした。前日の土曜日には外側にテントがあったということでした。

ペリカンは、檻のすぐそばに立っている子どもたちに向かって、嘴を大きく開けて突くような威嚇行動もしていました。子どもが近づいたり大声をあげたりしていることに対して威嚇していました。ペリカンでなくても恐怖や不安を感じる状況であることには間違いありません。

園の入り口で配布されていた野菜をペリカンのいるスペースに突っ込んでいる子どもがたくさんいました。ペリカンは野菜を食べないにも関わらずです。ペリカンにとってみれば、狭い場所に閉じ込められ逃げることもできず、その上、何か棒のようなもの(野菜)を自分に対して突っ込んでくる子どもたちは恐怖でしかなかったでしょう。

そして、檻の前に詰め寄り、大声でペリカンに向かって叫ぶ、悲鳴、嬌声をあげる等が絶え間なく続いていました。あまりにも狭いスペースなので、その中でペリカンは、子どもたちから遠くに距離をとることもできず、にらみ返すことしかできず、苛立ち、地団駄を踏み、嘴を大きく開けて威嚇し返していました。ほかの動物園では、見ない光景です。展示方法が虐待的だと思わざるを得ません。

ペリカンという動物の習性等に応じておらず、不適正な取り扱いの状態で二日間収容拘束。感情、感覚のある生きている動物だという扱いではありませんでした。

●ネコ :ブリティッシュショートヘア (スコットくん)


地面に敷いたマットとケージが置かれて、猫の首に紐をつけて一方的に触らせるという展示方法でした。猫はケージの奥に避難していました。伏せた状態で身じろぎもしません。隣には机があり、机の上にはネコ用とみられる寝床クッション、その下のネコのいるゲージの横には、トイレ、その前にトレーが置いてあり、少量のフードと水が置いてありました。

子どもたちは跪いて四つん這いになり、ゲージの扉を開けて頭を突っ込み、手を伸ばして指先でネコの胴体を横から突きます。ひっきりなしなので、スコットくんはケージから出られずにいたのではないかと思います。とすると、ご飯食べれず、水飲めず、おしっこウンチできずだと、後で気付きました。

ケージの片方だけに薄い布がかけてあったのですが、そこが西側で、テントの屋根の影がかなり西日になってきていて、スコットくんに日があたって暑くなってかわいそうなので、すぐそばにいた爬虫類コーナーの女性に言って、日陰にケージをずらしてもらいました。子どもが踏んで、水やドライフードを全部ひっくり返してしまっていたのも言いました。が、そもそも、あのケージから出ることはなかったのかもしれません。

このような猫の扱い方は、猫と一緒に暮らし、猫をこよなく愛する人たちが見たら激怒することは間違いない有様だと感じました。猫カフェなど猫とのふれあいをうたう展示施設や業は、日本には多く見られますが、こういった猫の扱いをしているところは皆無であろうと思われます。どういう発想をすれば、これが猫とのふれあいになるのか、大いに疑問です。

動物が嫌がっているのに、人間が自分の欲求を満たすための行為を子どもたちにさせているということです。相手が嫌がっているのに、自分の気持ち良さを求めて行為に及ぶとは、非常に危険な感覚です。

猫の展示コーナーには、誰一人スタッフはついておらず、猫はケージの奥で怯えているだけでした。猫がトイレを我慢することは、膀胱炎を誘発することにもつながり、ひいては死に至るかもしれず、この状況の展示は常識で考えてたらあり得ないものです。

(動画には、トイレの紙砂を猫に与えようとする子どもなども写っています。ほかにも、檻の扉をがしゃんがしゃんし続ける子どもなどもいました)

●ポニー

堀井園長自らポニーをひく役をしていました。ポニーは辛そうでした。動画を見ていて気づいたのですが、ポニーの後ろ左足は、歩いている時にかばうような、変な歩き方になっています。痛いのかもしれません。

●爬虫類コーナー

アオジタトカゲ、ポールニシキヘビ(ポールパイソン)、カーペットパイソン、フトアゴヒゲトカゲがいました。

パイソンのところにいた女性は、一日ボランティアで研修なし、蛇に触るの初めてとのことでした。お客さんで来ている友達とおしゃべりしている人もおり、ボランティアは地元で募ったのではないかと感じました。

●アフリカタテガミヤマアラシ

堀井動物園では、ヤマアラシが移動動物園のときに来場者の子どもにケガをさせたこともありましたが、今回も触れるようになっていました。実際、大人で触っている人がいました。著しく狭く、逃げ場がないのはペリカンと同じです。

●タイハクオウム:タイちゃん

ヒヨココーナーとヤマアラシの間にいました。タイハクオウムと、コガネメキシコインコ2羽、オカメインコと、それぞれが止まり木の先がアンブレラになっている枝に止まっていましたが、動物園の外側から見ている時に、風で倒れました。

その直前まで録画をしていたのですが、それを止めた後に倒れました。タイちゃんは地面に落ちて立っていて、スタッフの女性がタイちゃんを腕に載せに行きました。堀井動物園のスタッフの女性がすぐ近くにおり、倒れたアンブレラなどを起こし、堀井園長も駆けつけて直していました。

風で倒れたオウムの止まり木

その後、オウム、インコたちの止まり木アンブレラの足には重りが置かれました。しかし、その後、ヤマアラシの隣に移動(日陰になっているからか?)していましたが、重りなしでした。

●その他の鳥類

いつもの小さなケージに入れる方式で、その他の鳥が展示されていました。

メンフクロウのところには、一応ピンクジャケットの女性がいました。クロコンドルは足を拘束されていました。

●わんわんふれあいランド

ポメラニアン2匹、アメリカンコッカースパニエル1匹でした。私が犬たちのところに近づいて行ったら、堀井動物園の飼育員が「犬たちは休憩になります」と言って、3匹ともバスの中に連れて行かれました。今回は、休憩を入れていたようです。いつものようにトイレの設置はありません。

動画でポメラニアンがしきりに吠えているのは、犬連れの来場者がいたため、犬に向かって吠えています。

●フレミッシュジャイアントウサギ

辛うじて、日陰があり、柵が高いので誰にも触られることなく、でした。真夏にこんな展示をしたら、ウサギは弱ってしまうのではないかと思いました。

誰かにキャベツを頭の上に乗せられていました。

●モルモット・ウサギ

ピンクのジャケットを着た女性スタッフは一人もいませんでした。赤いTシャツを着た男性がそばに立っていましたが、客なのかスタッフなのかは不明です。

モルモットは中央に集まっていて、子供たちは手が届かず、また、誰もモルモットを抱き上げようしませんでした。1人がやり出したら、我も我もといつものようにモルモット掴み取り大会になってしまったと思いますが、ここでは誰も抱き上げようとしなかったので、モルモットは少しは平和な時間だったようです。黒い一匹は、中央におらず角にいたのですが、手を出されると噛み付くため、触られずにいました。

ウサギは、2匹いました。どちらも触られ放題になっていました。

●ヒヨコ

ピンクのジャケットを着た女性が2名、つきっきりでした。ヒヨコの囲いの中に入って子どもたちの手にヒヨコを渡したりしていましたが、そのすぐ隣にヒヨコを鷲掴み、ひっくり返している男の子がいても、全く気付かずです。ヒヨコを片手で鷲掴み、ぎゅっと体を握りしめる、ヒヨコの体を仰向けにひっくり返して足や嘴をつまみいじるとった行為が散見されました。

帰りがけに最後にヒヨコのところによって見たところ、やっぱり男の子がヒヨコを片手で鷲掴み、ひっくり返して仰向けに握っていたのでやめさせました。その後その男の子と「こうやってね、こうしちゃダメよ」と一緒に隣にしゃがんで話したりしていたのですが、親が全く出てこなかったです。この場にいなかったのではないでしょうか。女性スタッフは、女の子に優しく教えるのに夢中で、ヒヨコが乱暴行為にあっているのは全く目に入っていないようでした。

囲いの中に人が入ると、ヒヨコを踏む危険性があります。

●オグロプレーリードッグ

ケージに1匹で入れられていました。オグロプレーリードッグは、群れで暮らす動物です。単体飼育や展示は不適切です。また、土を掘る習性があり、他の動物園などで展示されているのを見ても、土のある展示飼育をされていたり、おがくずもオグロプレーリドッグが掘れるように深く入れてあります。また、運動できるように車輪を入れているところもあります。めっちゃさわれる動物園のオグロプレーリードッグは、狭いケージにおがぐずを少し、それだけです。習性を満たすことは何1つできていません。隠れる場所もありません。こういう小動物は、このように飼育してよいのだなと、この展示を見た人は勘違いするでしょう。

オグロプレーリードッグにとってみれば、何もすることができない空間に入れられて長時間、苦痛ではないでしょうか。音などでしきりに警戒したりもしていました。お祭りイベントとして、人間が動物をただ間近で見れればよいという考えでしか営業していないと感じます。

●カエル

爬虫類両生類コーナーにカエルが2種類展示されていました。1匹は名前も何も提示されていませんでした。アフリカツメガエルのようでしたが、種名が書かれていないのは、エサ用か何かなのでしょうか? 隣にいたアフリカウシガエルには、一応、水場と思われる水が少し入った白い洗面器が置いてありましたが、名前の書かれていない1匹は、何もない狭いバケツの底の水に入れられているだけでした。いくらなんでもこんな飼い方があるでしょうか。

●ニワトリ

奥の放し飼いスペースに、ヤギやアヒル、カモなどと一緒におり、そのスペース内で人間は自由に近寄ったり触ったり撫でたりできるようになっていました。
ニワトリは、子どもたちに追いかけ回されていました。触られたくないようで、逃げていました。急に知らない人間が近寄ってきて撫でられることが気持ちよくないのだと思います。こういった鳥の感情や気持ちを全く無視した展示は、動物への間違った意識を植え付けているだけではないでしょうか。

水入れに飲み水らしいものが入れてありましたが、容器が深すぎて水は浅く入れてあり、ニワトリが首を入れて水に嘴が届くには、高すぎる入れ物でした。開催日はかなり温度の高い日でした。ニワトリは、水を飲むのも困難な状況に置かれ、子どもたちにむやみに追いかけ回され、気の毒な様子でした。

●マーラ

●タランチュラ

大きなクモが2匹展示されていました。誰も監視している人はいない状態です。子どもがいじってタランチュラが水槽から逃げ出すことは簡単な状況でした。タランチュラのような毒を持つ動物を、鈴鹿さくら祭りのような多くの人が集まっている場所で展示することは危険だと思います。園内には、小さなお子さんが多く無防備な赤ちゃんも来園していました。

堀井動物園は、ピエリ守山で動物展示を行っていた際、ダイオウサソリを10匹ショッピングモール内に脱走させています。

●その他

ヤギの数はいつもより少なかったです。ハムスターのふれあいはありませんでした。

ステージとその前で行われた 動物クイズ は、堀井動物園のスタッフはやっていませんでした。金魚すくいならぬ、鯉すくいがありましたが、他の業者でした。

●感想

展示動物の飼養及び保管に関する基準
第4 個別基準
1動物園等における展示
⑴展示方法 
動物本来の形態、生態、及び生理、並びに生息環境等に関する知見の集積及び情報の提供を行うことにより、観覧者の動物に関する知識及び動物愛護の精神についての関心を深めること。

⑵観覧者に対する指導
動物園動物又は触れ合い動物の観覧に当たっては、観覧者に対して次に掲げる事項を遵守するように指導すること。
ア 動物園動物又は触れ合い動物にみだりに食物等を与えないこと。
イ 動物園動物又は触れ合い動物を傷つけ、苦しめ、又は驚かさないこと。

これらを遵守していませんでした。なぜ人間が楽しむ祭りのために、動物が異常な状態で拘束されて見世物になるのか?と思いました。

子どもたちにしてみれば、どういう動物なのかを知るすべもなく、誰も教えてくれず、ただ動くおもちゃに詰め寄って楽しんでいるだけで悪気はないでしょう。ですが、子どもたちが、動物の精神的な辛さや苦しみ、怒りが理解できないような感性を宿す状況を作っているのが、こういったイベントであり、営利目的の移動動物園です。苦しみ、怒り狂う動物たちをバックにして(背中を向けて)、写真を親にとってもらう子どもたちとその親の様子は、側から見ていて背筋の寒くなるものでした。感情も感覚もある動物を、景色やオブジェか何かのような意識で捉えているとしか考えられません。

こういう展示を一般化させれば、その地域の子供たちは、動物に対して無情な感性を持って育ち、それは他者に対する共感性の無さにつながります。ペリカンの「本来の形態、生態、及び、生理、並びに、生息環境、等」何一つわからない展示でした。この展示から、動物に対する有益な体験はできず、むしろ動物にも感情があるということが理解できない、人間の楽しみのための利用のためなら何をしても良い存在であるという体験をさせているに過ぎません。

●動画

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