移動動物園の子ライオンの高い死亡率について公開質問書を送付しました。全11頭中8頭が死亡?

これは、2015年5月に東京の住宅展示場で撮影した、ふれあい動物園の子ライオンの姿です。

ぼくのなまえは『ナディ』です」と扉のところに書かれています。

スタッフは栃木のドギーエンタープライズのジャンパーを来ていますし、開催はドギーエンタープライズの名前で行われていましたが、実際に会場に来ていたのは、茨城のミルク動物園でした。

(ドギーエンタープライズは移動動物園イベントの仲介業のようなことをしており、ドギーエンタープライズの名前で第一種動物取扱業の登録の情報が広告に掲載されていても、実際に来る移動動物園は他の業者ということが日常的に行われています。「名義貸し」のように感じます。)

この子は生後6か月で、スタッフは、洗面器もすぐボロボロにするような話をしていました。

このときは、何かの音に関心を示している様子でした。すぐ後ろが道路になっていて、普段、あまり聞いたことのない音を感じているのかもしれないと思いました。

愛くるしい姿に惹かれて、家族連れがやってきます。肉片を与える餌やりをさせていました。こんなことのために、この子は母親とも引き離されて、一人ぽっちで小さく劣悪な檻に入れられて、可哀想に…と思わざるを得ません。

また、今見るとこの檻、許可を得てから3年ほどしか経っていないはずですが、サビが酷くてメンテナンスもしていない様子。このまま放置されていたら溶接部分が不安だったなと感じます。

「百獣のかわいい王様」というキャッチフレーズ…

実際の扱いは奴隷です。

当時、Twitterにミルク動物園から聞いた説明のままに、このようにつぶやきました。

でも、間違っていました。

きちんと情報公開請求をして調べたところ、この子、翌年には死んでいます。

このリストの一番最後の子が、この子、「ナディ」です。(※注:色は、わかりやすくするためPEACEでつけました)

日付は、書類の受付日なので、正確な増減日ではないです。これは行政側が記録としてつくっていたものではないかと思いますが、字が汚くて読めず、この表ではいつ死んだのかわかりません。ただ、翌年の1月28日に1頭死亡により減少の届が出ているので、これがナディだと推測されます。5月時点で生後6か月がもし正しければ、1歳2か月で死亡。

ナディ、時間が経ってしまってごめんなさい。

昨日、ミルク動物園に対し、子ライオンの死亡率が高いことについて公開質問書を送付しました。全11頭中、この表では少なくとも5頭に死亡との記録があり、もしかして「❌」印の2頭も死亡であれば、さらに死亡数は7頭にふえます。ただ、この2頭は届の履歴から見て、譲り渡しのようです。表には死亡の記載漏れと思われる箇所もあり、備考欄が空欄の3頭も死亡で届が出ていました。

実際には全11頭中、8頭が死亡だと思われますが、念のため、質問書の冒頭で、死亡した数を尋ねています。

殺処分が行われていないか聞いたのは、複数のライオンの死亡日が同じであることが2回も続いている様子だからです。例えばすごく寒い日があったとか、何か管理上の問題で同時に死んだのか、それとも殺処分したのか。

また、茨城県は、ライオンの飼養・保管許可を出すにあたり、生後6か月までと条件をつけていました。でもナディは、上記の移動動物園のとき、すでに生後6か月でした。そして1歳2か月で死ぬまではミルク動物園にいたのですから、おかしいです。

ちなみに、ナディはこの5月の移動動物園の前月、4月23日にどこかからレンタルされてきたようです。生後5か月まではどこかで写真撮影に使われていたのかもしれません。

質問で聞いた項目は以下の通りです。ご回答をお待ちしています。公開質問書として送っていますので、回答あり次第、ご報告します。

※ちなみに、その後、ミルク動物園はライオンの飼養・保管許可を更新しておらず、現在はライオンを移動動物園で使っていません。

ライオンの飼育及び死亡等に関する質問事項

1.貴社が平成24年にライオンの特定動物の飼養・保管許可を得て以降、死亡したライオンは、正確には、11頭中何頭でしょうか。平成25年1月11日(増加日と同じ)に減となっている2頭に「❌」印が書かれていますが、これも死亡の意味でしょうか。

2.死亡したライオンたちの死因について教えてください。なぜ子ライオンの死亡が続いたとお考えですか。解剖等により死因の調査を行っている場合、その鑑定結果を教えてください。行っていない場合でも、どういった理由で死んだとお考えか、具体的に教えてください。

3.まさかとは存じますが、殺処分が行われていないかどうかについても教えてください。

4.子ライオンたちは許可申請書類によれば「レンタル」となっていますが、どこから借りていたのか教えてください。

5.死亡ではないライオンは、レンタル元に返還されたのでしょうか。以前、移動展示会場で、成長したら譲渡先を探すとスタッフの方がおっしゃっていました。レンタルであることと矛盾があるため、念のため確認させてください。

6.子ライオンたちは、生後何か月(何日齢)で貴社にレンタルされたのでしょうか。

7.許可を出した自治体(茨城県)により生後6カ月間の飼育に限ることが条件づけられていたかと思いますが、飼養期間から、これが守られていないと推測される個体が複数います。どうしてこのようなことが起きているのでしょうか。

8.生後6カ月ですと、野生ではまだ授乳期間かと思います。人工哺乳が必要な期間もあったのではないかと思いますが、夜間の飼育体制や、空調管理、獣医療など、飼養管理はどのようなものだったのか教えてください。

9.借り受けた動物が死亡した場合、補償等の問題になる可能性もあるのではないかと思いますが、貸主との間では、死亡時について、どのような契約だったのでしょうか。

10.ライオン以外の、他の飼育動物の死亡頻度も気になっています。全体の飼育規模と、年間の死亡数を、おおよそでいいので教えてください。

11.現在、特定動物の飼養保管許可を受けた施設をお持ちではないと思いますが、今後、特定動物の展示を行わないと確約していただけますか。

12.野生種の使用は止める、移動動物園の形態は止めるなど、何らか事業方針を変更されるご予定はないでしょうか。

以上、よろしくお願いいたします。

株式会社ミルク動物園 連絡先

〒300-0428 茨城県稲敷郡美浦村舟子2639
TEL:029-891-6510
FAX:029-891-6511
Mail:info@milkzoo.jp

追記

中間報告です

ミルク動物園から、現在、調査・対応中である旨の連絡が文書でありました。(6月11日に先方から発送されています)

連絡あるまでお待ち下さいとのことなので、待ちたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。

参考記事

ミルク動物園がどういう移動動物園をしているかは、他の記事をご参照ください。

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