【補足】韓国は昨年、実質的な日本イルカ輸入制限を決めていた

韓国で日本からのイルカの輸入禁止決定がなされたことについてこちらの記事でご紹介しましたが、昨年(2017年)10月2日の段階のリリース日本語訳も準備していたので、後からになりますが、参考までアップします。

韓国では、5つの水族館で、日本から輸入されたイルカが合計27匹、飼育されている。日本の和歌山県太地町のイルカ猟由来である。

しかし、韓国内で活動する日本人からくる情報を聞く限りでは、韓国内でもイルカの飼育に対するかなり厳しい世論があるのではないかと感じる。

先日も韓国内の主要動物保護団体の共同記者会見がメディアで報じられており、また、その記者会見の少し前に、韓国文化放送でMBCスペシャル「ショーイルカの悲しい真実」という番組放送もあったそうだ。ソウル大公園に一匹で残されているテジというイルカについて、ショーイルカの悲惨さを伝える内容だったとのこと。

日本ではイルカ目線でそのようなテレビ報道がなされることはないと言っても過言ではないのではないだろうか。

韓国では、日本からの捕獲イルカ輸入を実質的に禁止する方向にあることについてご紹介する。

※2017年10月の段階の情報です。その後の2018年の決定については、こちらをご覧ください。(追記:さらにこちらにも詳細を載せました。)

[ホットピンクドルフィンズ論評]環境部の実質的な日本・太地捕獲イルカ輸入不許可決定を歓迎する

http://cafe.daum.net/hotpinkdolphins/RVyB/247

ホットピンクドルフィンズをはじめとする韓国市民社会が永らく促してきた日本・太地捕獲イルカの韓国輸入がいよいよ不許可になる展望だ。環境部は去る9月22日イルカなど国際協約絶滅危惧種は審査を通じて輸入を制限することができるように許可基準を新設することに野生生物保護および管理に関する法律(以下野生法)施行令一部改正案を立法予告した。この改正案が予想通り2017年11月に通過するならば日本の太地で残忍に捕獲されたイルカに対しては輸入が不許可になると予想される。

環境部の今回の野生法改正案はCITES協約付属書Ⅰ、Ⅱ、Ⅲに属した生物の輸入、または、搬入許可時原産地で’残忍な’方法で捕獲された個体、および地域個体群の規模が’不明確’したり’減少’している所で捕獲された個体の場合、審査を通じて輸入を制限することができるように許可基準を新設することを骨子とする。改正案はイルカ輸入禁止に釘をささなかったが、今までしなかった’審査を通じて輸入を制限’すると入れることによってホットピンクドルフィンズをはじめとする市民社会団体の主張を相当部分受け入れたことと評価する。これは2015年、世界動物園水族館協会(WAZA)をはじめとする国際機関で、日本の太地でイルカが残忍に捕獲されていることを根拠にイルカ搬入を禁止した決定が下され、また、全世界的にも日本のイルカ捕獲と虐殺中止を促す声が高まっているなかで出てきた決定なので、意味が大きい。

今回の野生法改正案はまた、地域個体群の規模が不明確な場合と個体数が減少している所に捕獲された野生動物の場合にも審査を通じて国内輸入を制限することにしたことなので、絶滅の危機にある野生動物の無分別な捕獲と国際取り引きを減らすのに寄与するものと見られる。ホットピンクドルフィンズは今回の日本・太地捕獲イルカの輸入制限がすべての鯨類の輸入とショーおよび展示禁止措置につながるのを希望する。進んで環境部と海洋水産部は今まで消極的だった姿勢を捨てて絶滅危機に処したすべての鯨類の輸入と、ショーおよび展示そして鯨肉流通などを禁止して、韓国海(日本海)に鯨類保護区域を指定するなどより積極的な鯨類保護政策を広げなければならないだろう。国内水族館間のイルカ移動と新規イルカ水族館建設もやはり不許可とならなければならない。

環境部の今回の野生法改正を通した日本・太地イルカ輸入不許可措置にイルカショー業者の反発も予想される。しかしますます多い国でイルカショーを禁止させていて、イルカショー施設閉鎖を命令している。このような世界的な傾向により韓国やはり斜陽産業であるイルカ公演と展示業を止揚して、より生態的な観光で切り替えていかなければならないだろう。

2017年10月2日
ホットピンクドルフィンズ

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