▲めっちゃさわれる動物園にいたころのリオンくん(流血写真が広まった直後の2017年7月)
去年6月、流血の写真がネットで広まり知られることになった「めっちゃさわれる動物園」のライオンのリオンくん。その後8月に移された先の施設に、先月立入がありました。
実は、今年の夏の酷暑があまりにひどかったため、死んだりしていないか、特定動物の業務を所管する保健所に確認したところ、特に死亡の届などは出ていないが、立入でも確認するようにしますとのことでした。
……しかし、先月実際に立入りが行われた際には、なんとほかの特定動物の更新時期だったから立入をしただけで、ライオンは檻があることを確認しただけだったということが発覚……。
ライオン自体は見ていなかったんです!! 愕然。
「ちゃんと飼われてました」と言っていたのが何を意味しているのかと思いきや、「(特定動物の)許可は檻に対するものですから」という究極の役人発言。動物見ずして檻だけで「ちゃんと」と言ってしまう千葉県にはガックリです。(そうなんです、これも千葉県!!)
実は今年に入ってから、別件でも千葉県の職員が違法業者について「やる」と言ったことを放置していて激怒したのですが、あれは野生動物の部署…。もう動物愛護だけの問題じゃないんです、千葉県。
できないなら最初からやるとか言わなければいいのに。
それに、そもそも十分と言い難い施設で飼っているのに、「ちゃんと」などといういい加減な表現も使わないでいただきたいものです。
リオンくんは再び額から出血していた
確認してほしかったのは、リオンくんの額の出血です。
リオンくんは、現在は動物商の施設内にいるものの、許可は形式上、個人での預かりとなっています。動物取扱業者として許可を受けているわけではないので、情報公開請求では開示される部分が限られます。また、千葉県の開示度が、そもそも非常に低い。
なので、もろもろのことからリオンくんで「ほぼ確定」としか言えなかったのですが、その後、情報提供があり、写真でその後のリオンくんの姿も確認できました。
そのとき驚いたのは、額に出血したのが生乾きの痛々しいカサブタがあったことです。
去年8月に急にリオンくんがバックヤードに隠されてから今の施設で落ち着くまでの間に、いつの時点でかはわかりませんが、再び額から出血していたことが、それでわかりました。
再び出血した時期も状況も不明ですから何とも言えませんが、いっとき治ったとしても、再び出血に至るようなリスク(写真のときは頭を打ち付けていた)をリオンくんは抱えているのではないかと心配です。幼くして母親から引き離されて人工保育された場合、心身への悪影響は生涯にわたるということも既にわかっています。
しかし、立入権限のある自治体は、動物の健康には興味なし。
本当に業者天国で、言葉もありません。
▼扉のペンキのハゲとリオンくんの顔の高さが同じ。(めっちゃさわれる動物園にて)