農薬の登録のための動物実験:代替法を積極的に採用する方針へ! 一方で動物実験の追加も

農薬は、販売するには国への登録が必要な、登録制となっています。

その登録の際、農薬企業に対して求められるいろいろな試験結果の中に、動物実験によるものがかなりたくさん含まれています。

しかもその代替について、最近まで日本はあまり進んでいない状況がありました。しかし、犬の1年試験をなくす動きの中で、たびたび確認を続けてきましたが、徐々に農林水産省も変わりはじめていました。

そして、このほどようやく、改正農薬取締法の施行に伴って整備された試験法に関する通知の中で、動物実験代替と削減について明確に言及がなされました! 国会での付帯決議が生かされてきています。

まず、主な変更内容を挙げた通知の別添文書に、試験法は「国際的(OECD及びCIPAC)に採択された試験方法に従う」とあり、「また、動物愛護の観点から、実験動物を用いない代替法が確立している場合は、当該試験方法を積極的に採用する。」と示されました。

「積極的に採用する」です!

そして通知で具体的に追記されたのは、

試験の実施に先立ち、十分な資料収集を行い、試験実施の必要性の有無を検討し、試験を実施する場合には、あらかじめ収集した資料を基に、慎重かつ十分な実験計画を作成して、必要最小限の動物数により実験を行うことが望ましい。

という一文です。

「望ましい」でしかないのが非常に残念ですが、これはやはり動物愛護法ですら、日本は代替・削減が配慮事項に過ぎないことを反映しているのではないかと思います。(現在、代替についても苦痛の軽減と同じく義務表現とするべく、法改正を求めて活動しています。)

また、一部の動物実験についてですが、使える代替試験法が明確に示された部分もありました。(下記抜粋参照)

しかし一方で、ラットもしくはその他の動物種を使う、発達神経毒性の動物実験が追加となってしまいました。海外では、まだ完全ではないものの、代替法の検討も進められている分野なので、日本も追随してほしいと願います。

新しい通知より抜粋

以前あった4つの通知を廃止して1本にまとめられたのが以下の新しい通知で、この中に書かれています。(3月29日に発出)

「農薬の登録申請において提出すべき資料について」より抜粋

※赤字部分が追加された。

4 実験動物の取扱い等について

動物を用いた実験を実施するに当たっては、動物愛護等の観点から、動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)、実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(平成18年環境省告示第88号)のほか、動物愛護に係る国際的な規制・動向等を踏まえ、実験動物の飼育管理、実験操作、処分方法等に十分に注意を払わなければならない。

試験の実施に先立ち、十分な資料収集を行い、試験実施の必要性の有無を検討し、試験を実施する場合には、あらかじめ収集した資料を基に、慎重かつ十分な実験計画を作成して、必要最小限の動物数により実験を行うことが望ましい。

<人に対する影響>

※以下の分野で代替試験法が具体的に挙げられた。

・皮膚刺激性
・眼刺激性
・皮膚感作性

参考:廃止された通知は以下の4つ。

  1. 農薬の登録申請に係る試験成績について(平成12年11月24日付け12農産第8147号農林水産省農産園芸局長通知)
  2. 「農薬の登録申請に係る試験成績について」の運用について(平成13年10月10日付け13農産第3986号農林水産省生産局生産資材課長通知)
  3. 農薬の登録申請書等に添付する資料について(平成14年1月10日付け13生産第3987号農林水産省生産局長通知)
  4. 「農薬の登録申請書等に添付する資料等について」の運用について(平成14年1月10日付け13生産第3988号農林水産省生産局生産資材課長通知)

※注:まだ、新しい情報に合わせて農薬の動物実験のページを更新できていません。時間でき次第、更新します。

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