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猿回し・モンキーショーのニホンザルによって人がケガをした事例一覧(判明分のみ)

野生ザルによる噛みつき・ひっかき等の事故がよく起きていることからもわかりますが、ニホンザルは、特定動物に指定されています

特定動物には、人に危害を加えるおそれのある動物とその交雑種が指定されており、飼育するには許可が必要です。逸走させないように、さまざまな決まりを守らなければなりませんし、一般家庭で家庭動物として飼育することはできなくなりました。(2020年から新規の愛玩飼育禁止

そのような規制を受ける動物なのに、なぜかニホンザルに服を着せたり腰ひもを結んだりし、屋外やイベント会場などで調教芸を見せる「猿回し」がまだ行われています。

堂々とやっているけれども、では猿回しでは事故は起きていないのでしょうか? そんなことはありません。

ほとんどの自治体で報告義務がないので、起きた事故のすべてが把握されているわけではありませんが、環境省が毎年発行している「動物愛護管理行政事務提要」によると、これまでに以下のような事故が猿回しやモンキーショーで起きています。

注意事項

  • 起きた事故のすべてが把握されているわけではありません。
  • 事務提要は、平成22年度版(2010年度発行で、2009年のデータを収載)以降がウェブサイトで公開されており、現在、令和5年版(令和4年のデータ収載)まで公開されています。
  • 赤太字はPEACEによる。「飼育者分類」は、事故の概要からPEACEで判断して記入したものです。

猿回し・モンキーショーでのニホンザルによる人身事故

発生
年度
自治体名事故の概要被害者数
飼育者分類
2011年
(H23)
栃木県サル回しのニホンザルと観光客との記念撮影の場で、サル回し師が子供二人の膝の上にサルを載せたところ、自分の膝にサルが触れたことに驚いた子供が大声を上げ、これに驚いたサルがもう一人の子供の頬を引っ掻いたもの。なお、怪我の程度は、3mm程度の引っかき傷で出血はなかった。1猿回し
2014年(H26)東京都猿まわしの興行を観客として見物していたところ、猿が突然襲い掛かってきたもの。リードは付けていたが、長すぎて制御できなかった。1猿回し
2014年(H26)熊本県猿まわし劇場にて、ニホンザルが来場者に軽度のひっかき傷を与えたもの1猿回し
2015年(H27)大阪市取扱業(猿回し)の展示中に観客を引っ掻いた1猿回し
2016年(H28)群馬県フリーマーケットの会場でニホンザル(猿まわし)を連れ出したところ、近くを通った人の左腕を咬んでしまったもの。1猿回し
2019年
(R1)
香川県繋がれた状態でモンキーショーに出演していたニホンザルが、ステージから近い位置で見学していた子どもの指を咬んだ。再発防止について飼養管理者に指導した上で、飼養を継続している。1モンキーショー

また、猿回しなどの娯楽利用以外でも、飼育下のニホンザルによる人身事故は多数起きています。

上記以外の飼育ニホンザルによる人身事故

発生
年度
自治体名事故の概要被害者数
飼育者分類
2010年(H22)埼玉県飼育ケージからモンキーチェアに移す際に室内に逃げられ、被害者が保定するも暴れて右手指を咬まれた。おとなしい性格と訓練が進んでいたことから、ストレス軽減のため係留を行わなかった。1動物実験施設?
2010年(H22)静岡県公営の飼育施設で1頭で飼育されていたニホンザルが、掃除のため飼育室に入室した飼育員の隙をついて逃走。逃走途中、民家に侵入し住民1名が庭に出たところ後ろから抱きつかれ右足太もも内側を軽く咬まれた。その後、飼育員が公道で捕獲し飼養継続。1公営の飼育施設
〔三島市立公園 楽寿園〕
2010年(H22)三重県飼育檻を壊して逃走し、通行人2名を咬んだ2
2011年(H23)千葉県隣人が、庭に来る野生猿を小屋で飼育しており、その猿に咬まれた。隣人なので詳細は明かせないが、病気について知りたいとの相談。飼い主は許可は不要と言ったとのこと。医師の診療を受けること、野生鳥獣の保護・飼養の是非は状況にもよるが飼養施設には許可が必要であるため、情報提供を促した。1個人飼育
2011年(H23)東京都無許可飼養のニホンザルが檻の破損により逸走し、通行人の足等を咬んだもの。1個人飼育
2011年(H23)大阪府特定動物飼養施設付近にて散歩中、児童の腕を咬んだもの。事故後、継続飼養していたが、平成23年度中に当該動物死亡。1
2012年(H24)東京都猿を連れていた飼い主が、被害者に餌付けするように勧めたところ、猿が左手親指に咬みついた1個人飼育
2012年(H24)三重県逸走し、捕獲の際に飼い主の息子の左太ももを咬んだ1個人飼育
2014年(H26)三重県飼養施設の檻から逃げ出したニホンザルが通行中の人を咬んだ。なお当該動物は、捕獲後飼養継続している。1
2015年(H27)栃木県ケージ内のニホンザル2頭がけんかしたため引き離そうとリードをかけオリを開けたところさらに暴れリードが切れ1頭が逃げ出した。その後おとなしく飼い主が捕獲したが、走って近づいてきた警察官に驚き、手を握っていた飼い主の家族の手を咬んだ。その後再度飼い主により捕獲された。1個人飼育
2015年(H27)相模原市飼育檻の鍵のかけ忘れにより逸走し、隣家の住人に飛びつき咬んだもの1個人飼育?
2016年(H28)群馬県ニホンザルの健康診断し、負傷したサルを治療中に右手人差し指を咬まれた1
2016年(H28)鹿児島県ニホンザルを飼育していたが,つないでいたロープが切れてサルが放れ,訪問中の隣人を咬んだ1個人飼育?
2017年(H29)新潟県サルは加害者宅作業小屋脇に設置された檻にて飼養。被害者が檻の近くでサルを見ていたところ、サルが檻から出て襲いかかった。特定動物飼養申請では、檻の施錠は南京錠としていたが、南京錠が故障し、番線が外れていた模様。1個人飼育
2020年(R2)茨城県展示中の飼養施設の中にいたニホンザルに子供が餌をあげようとしたところ、格子の間を抜けたサルの手に引っ掻かれた。事故が起きた施設に対し、飼養設備及び管理運営について改善指導を行い、後日、改善箇所を確認した。1展示施設
2021年(R3)千葉県ニホンザル逸走による事故。2
2022年(R4)高知県無許可で野生の子猿を飼っていたが、近隣住民に噛みつく等の被害が出た。警察と保健所が協力し鳥獣保護区域へ逃がした。1個人飼育
2022年(R4)宮崎県一時的に保護していた野生ニホンサルを運動目的で庭に出した際、訪問者が手を咬まれた。ニホンサルは保護した場所に放獣された。1

繰り返しになりますが、すべての事故が自治体に報告されているわけではありません。

例えば、2012年、造園業の男性が飼っていたニホンザルが脱走し、幼稚園児の男児が左ふくらはぎをひっかかれたという報道がありましたが、環境省の一覧には載っていません。

私たちは、すべての飼育動物について(特に動物取扱業者に対し)事故の報告を義務付けるよう、法改正を求めています。

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