PEACE活動報告ブログ

「動物愛護管理行政事務提要(平成27年度版)」が公開されています

環境省のウェブサイトに「動物愛護管理行政事務提要」の平成27年度版が公開されています。(掲載されている統計は平成26年度の情報)

殺処分数等の統計については先行して公開されていましたが、それ以外にも、全国の自治体の犬・猫の引取り等の業務についての概要や、動物取扱業者の登録・届出状況、動物による咬傷事故数など、基本的な情報を知るのに便利な冊子です。

例えばどんなことがわかるか、抜き出してみました。

平成26年度に特定動物の飼育者に対して出された命令は全国で1件のみ

特定動物に対する行政による命令、立入検査、許可取消数、告発件数(都道府県・指定都市)」によると、法第32条に基づく命令数は、全国で実に1件でした。

長野県で1件とあるので、小諸動物園のクマによる児童のけがの事例だと思います。

ほかは、許可の取消し、告発件数ともにゼロ。

壊れそうな檻でライオンを飼っていた移動動物園などがあったはずで、もっと積極的に命令を出すなどして行くべきなのではないかと感じます。

平成26年度、動物虐待罪での自治体からの告発も全国で1件

動物取扱業等に対する行政による勧告、命令、立入検査、業務停止、登録取消、告発件数(都道府県・指定都市)」によると、第一種動物取扱業者に対する法第23条第1項・第2項に基づく勧告数は、全国で7件(茨城県2、埼玉県2、東京都1、相模原市1、福岡市1)、法第23条第3項に基づく措置命令数は全国で2件(東京都1、鹿児島県1)です。

統計は年度で集計されているので、東京都の事例はパピオンと思われます(11月に改善勧告、2月に改善命令、業務停止命令は翌年度に計上されるはず)。

告発件数は、全国で実にゼロ。

第二種動物取扱業者に対する法第23条第1項に基づく勧告数は5件(福井県5)、法第23条第3項に基づく措置命令数は5件(福井県5)でした。

そのほか、業者に限らずの話になりますが、法第44条第1項(みだりな殺傷、いわゆる動物虐待罪)での告発は、全国で1件(神奈川県1)のみ。これは神奈川県のセンター内で起きた事件の告発ですので、いわば身内の不祥事対応です。業者や一般の動物虐待者を告発した事例はゼロと言ってよいと思います。

その他は特に告発は行われておらず、いわゆる劣悪多頭飼育者に対する法第25条第3項に基づく命令、勧告数は全国で2件(福岡市2)となっていました。

あちこちに劣悪飼育(ひいては虐待)の状況があるという私たちの実感と乖離した動物愛護法の運用ではないでしょうか。これでは抑止力としても働かないでしょう。より積極的な運用がなされるよう地道に求めていくとともに、使いづらい点については法令の改正を求めていく必要があると思います。

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