PEACE活動報告ブログ

野生のイルカを水族館へ入れないで! WAZAへ再要請

 太地のイルカ追い込み猟で捕獲された白いバンドウイルカの赤ちゃんの件が世界中をめぐっています。また、駐日米国大使・英国大使が共に日本のイルカ追い込み猟に反対を表明しています。

 しかし、追い込み猟で得た野生イルカを日本の水族館が購入していることについて、昨年末に私たちが日本動物園水族館協会(日動水/JAZA)から得た回答は、日本の法令を守っている、イルカは適切に扱っているという非常にかみ合わない内容でした。

 私たちは、世界動物園水族館協会(WAZA)が示しているものを守ってほしいと要請しましたが、回答には一切そのことは触れられておらず、守るつもりがないのだろうと思わざるを得ません。

 そこで、つい先日、エルザ自然保護の会、ヘルプアニマルズと連名で、WAZAに対し、再度の要請を行ったばかりでした。内容については、こちらをご覧ください。

 「改善されないならばJAZAの除名を求める」としていますので、「除名されたらますます野放しになる」と思われる向きもあるかとは思いますが、現実問題、動物園をすべて含めてもWAZAの基準をクリアできている園館は1つもなく(環境省談)、それでは加盟していないのと同じです。それにもかかわらず、WAZAに加盟しているがために海外から動物を得やすくなるなどの状況は逆に問題があるとも言えます。事態を改善するために、あえて強い要望としました。

●JAZAと環境省へ意見を

 そんなときに起きたのがアルビノのバンドウイルカの子の事件です。太地町立くじら博物館のブログには、「1月17日に漁獲されたバンドウイルカの群れの中から体色が白いバンドウイルカがいることを確認し、18日から当館で飼育を開始しました」と書かれています。報道では18日から公開したとあり、捕獲の翌日、移動したその日のうちに展示がなされたことになります。

 ということは、馴化期間を全くおかずに公開であり、動物取扱業者が遵守すべき細目に反します。しかし、立入に行った保健所職員に対し、博物館は「公開していない」と言っているそうで、矛盾があります。

 また、報道では、館長が「年齢的にまだ乳離れしていないはずなので」と言っています。そして、無理矢理母親と引き離されたという情報もあります。だとすれば、イルカは社会性の高い動物ですから、細目に加えて展示動物の基準にも反します。

 しかし、これについても歯が生えているので問題ないとされてしまうのが現実です。(イルカの赤ちゃんは、魚を食べられるようになっても、お母さんのお乳を並行して飲みます)

 アルビノという弱い可能性のある個体を、珍しいからといって親から引き離して喜んで公開する。一体いつの時代の話だろうかと思いますが、これも動物園・水族館が野生からの動物の導入を是とする限り続きます。

 ぜひJAZAと環境省へ意見をお送りください。背景については、こちらもご参考ください。

※追記:2015年5月、JAZAは追い込み猟からのイルカの入手を止めると決定しました! 今後は、JAZAに加盟していない水族館の問題が残ります。継続して働きかけをよろしくお願いします。

意見送り先:
日本動物園水族館協会
Mail:jaza@basil.ocn.ne.jp
FAX:03-3837-1231 TEL:03-3837-0211 
〒110-8567 東京都台東区台東4-23-10 ヴェラハイツ御徒町402

環境省自然環境局野生生物課
TEL:03-5521-8282 FAX:03-3581-7090
e-mail:shizen_yasei@env.go.jp

 

動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目

第五条 一 
ホ 幼齢な犬、ねこ等の社会化(その種特有の社会行動様式を身に付け、家庭動物、展示動物等として周囲の生活環境に適応した行動が採られるようになることをいう。以下同じ。)を必要とする動物については、その健全な育成及び社会化を推進するために、適切な期間、親、兄弟姉妹等とともに飼養又は保管をすること。

ソ 販売業者、展示業者及び貸出業者にあっては、野生由来の動物を業に供する場合には、その生理、生態及び習性を踏まえ、飼養可能性を考慮して適切な種を選択すること。また、その生理、生態及び習性を踏まえて、必要に応じた馴(じゅん)化措置を講じること。

展示動物の飼養及び保管に関する基準
第3 共通基準
1 動物の健康及び安全の保持
カ 幼齢時に社会化が必要な動物については、一定期間内、親子等を共に飼養すること。(以下略)

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