1月19日、特定胚等研究専門委員会動物性集合胚の取扱いに関する作業部会の最後の回が終わりました。これからは、親会である特定胚等研究専門委員会に議論が戻り、社会的・倫理的問題についても議論します。
すでに配布資料などは下記にアップされています。
しかし、文科省はこれに伴い、一般向けパンフレットも作成。まったくもって進める気、満々です。
最終報告書では、「人や動物の安全確保」において、「動物性集合胚の移植先の動物(母胎)や動物性集合胚に由来する個体の安全面については、動物間のキメラ個体と変わらないと考えられるため、現行の動物実験に関する法令・基準に従うことが必要である。」といった、実に実質的に意味のないまとめ文が採用されていました。
科学者による科学的な検討なので当然ですが、動物に何が起きるのかへの検討が全く欠け落ちていることがわかります。
動物性集合胚以外の手法との比較については、臓器移植について、動物性集合胚以外の手法のほうが、目的外のヒト細胞の分化・分布を制限できる可能性が高い点では集合胚よりも優位とされています。
そのあとに、臓器の形をつくるのは集合胚のほうが優位だと書かれていますが、この方法では異種移植になってしまう点について触れていないのは、アンフェアでしょう。
今後の社会的倫理的検討でどれだけ歯止めがかけられるかになってきます。