ワクチンの動物実験を減らすために意見を! 締切3月19日

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ドラッグラグは有名ですが、実はそれ以前の問題として、日本には「ガイドラインラグ」が存在します。医薬品などの開発のために国際的に採用されているガイドラインの採用が、日本では遅いのです。

これは、動物たちにとっては「国際的な動物実験削減の動向が日本に反映されるのが遅い」という、命にかかわる問題でもあり、海外の医薬品を早く使いたいという人たちにとっても障壁です。

今回パブリックコメントにかかっている「生物学的製剤基準」は、ワクチンなどの承認・検定のために必要な動物実験等を定めたガイドラインですが、海外のワクチンを早く日本に導入したい製薬会社にとっては、日本のこの基準が欧米で使われている基準に合致していないことが障壁となっていました。

改定案を見ると、いくつか動物を用いる試験法が削除となっており、この問題が動物たちの命の問題に直結することがわかります。

どうか、動物たちのために意見をお送りください。

<参考>
●今回、いくつかの動物実験が基準から削除されますが、海外との試験法の調和による動物実験の削減に一層努める必要があります。EUでは、季節性インフルエンザワクチンに対するマウス白血球数減少試験やマウス体重減少試験、沈降ジフテリアトキソイドの無毒化試験としてのウサギ試験、モルモット試験などは求められていません。

●特に、日本で全ワクチンに求められているモルモットを用いる異常毒性否定試験法は、欧米では廃止の方向にあり、日本独自のものとなっているという指摘もあります。この試験は、生産ロットごとに差がないかを調べる目的で行われるものなので、必須とされなくなるだけで、多くのモルモットの犠牲をなくすことができます。ワクチンの製造・品質管理の技術は向上しており、EUの基準では1種類のワクチンにしかこの試験は求められていません。今回、減らしてよい旨の改訂はされますが、動物福祉の観点から、この試験法の削除を求める意見を送ってください。

●通則に実験動物福祉に関する規定がありません。試験を行うにあたって動物の福祉に配慮すること、動物福祉の観点から使用数は必要最小限とすることを、明記する必要があります。

パブリックコメントの詳細は:
生物学的製剤基準の一部を改正する件(案)に関する意見の募集について

※意見提出フォームは、上記リンク先ページの一番下にあります。

締切:
平成25年3月19日(土)(郵送の場合は、同日必着)

※今回の改定案で削除や改善が示されている動物実験は以下のとおりです。

【ジフテリアトキソイド】、【沈降ジフテリアトキソイド】、【成人用沈降ジフテリアトキソイド】、【ジフテリア破傷風混合トキソイド】、【沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド】
・ 小分け製品の試験におけるモルモット試験の削除。

【乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン】
・ 動物を使わない力価試験法への改正。

【沈降精製百日せきワクチン】
・ マウス体重減少試験の削除。

【沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン】
・ マウス体重減少試験の削除。

【抗破傷風人免疫グロブリン】、【乾燥抗破傷風人免疫グロブリン】、【ポリエチレングリコール処理抗破傷風人免疫グロブリン】、【乾燥ポリエチレングリコール処理抗破傷風人免疫グロブリン】
・ 破傷風抗毒素価測定法におけるマウスの観察期間の短縮。

一般試験法
【試験法】
・ 異常毒性否定試験の判定の項に実施回数に関する記載を追加。
「なお,医薬品各条に定める一定の回数の試験で異常が認められないことが確認された場合は,以後の製品については,本試験を省く
ことができる.」

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