直接動物に関することではないのですが、東京都の情報公開度が他の自治体に比べ低いことが活動上やはりネックになるので、4月26日まで行われていた東京都情報公開条例等改正案のパブリックコメントに意見を送りました。
この問題については、まだPEACEが立ち上がるずっと前、個人で開示請求を行ったのですが、サーカスについて情報公開を行ったところ、とにかく一面ほぼ墨塗りが多かったときから感じていました。(ほかの自治体の開示度が高いのはサーカスサイトでご確認ください。人に危害を与える可能性のある動物についてですから開示されてしかるべきかと思います)
また、劣悪飼育施設についても、どのように行政から指導を受けているかということが文書として示せれば、例えば家主や、その施設を使っている学校、他の法令や許認可に関連する行政の部署等に証拠として示せるわけです。
しかしこれも東京都の場合、苦情内容・立入検査の記録、そして都が行った指導内容についても一面墨塗りになって出てくるため、結局使えないという状況がありました。
ほかの自治体でも苦情申し立て者等の個人情報にかかわる部分は墨塗りになりますが、かなりオープンなので非常に落差があると思います。こういった開示度の違いは、普段の電話等での問い合わせ対応にも影響を与えていると思います。
そして、写しの交付にかかる費用もほかの自治体より高いので、あまり大胆には請求できません。墨塗り作業にかかる人件費か!?と思ってしまいますが、情報が得られないページが多いのに高い費用を払わされるという矛盾がありました。
まあ普通「金返せ!」と思いますが、次の開示請求を「やっても無駄」と感じさせる手段なのでしょう。
また、開示請求のときに、なぜ請求を行うのかの理由を書かせます。これも何だか感じが悪いですし、知ってどうするのだ?と思うと、理由によって対応を変えようとしているのではないかと勘繰ります。
そもそも税金を払っている市民が都の職員を雇っている形なのに、職員が何をやっているのかチェックするのに理由がいるのでしょうか。
こう言っては悪いですが、口頭ではどうとでも言えますから、記録を確認することは大事です。
小池都政で変化が!?
マルカンの小動物ふれあいに関連して情報公開請求を行ったことをブログにアップしましたが、東京都の指導記録がこのように墨塗りではなく開示されたのは初めてのことです。(ほかの自治体では前から開示されてます)
どうやら、小池都知事となって情報公開が進んできているのは本当のようです。
個人情報や個別に配慮する場合はあるが、都の職員が何を行っているのかは開示したほうがよいのではないかという方向にあるとのこと。
先日まさにパブリックコメントでそのことを書いたばかりなので、既にそういう動きだったのか!と驚きました。(でももうちょっと開示されてもいいのではないかな?とは感じますが)
知る権利が書き込まれていない…?
パブコメに意見を送るぞ!と思っても、なかなか基本的な知識も不安なところなので、情報公開クリアリングハウスの呼びかけで開催された東京都情報公開条例改正、公文書管理条例制定についての意見交換会(4月19日開催@東京生活者ネットワーク会議室)にも参加してきました。
まず驚いたのは、日本の人口の1割以上を抱える首都・東京の情報公開条例だというのに、知る権利の観点が書き込まれていないということでした。行政がサービスしてあげているのだよというスタンスなのですね。
また、複数回開示請求を受けた資料については、「都民の利便及び行政運営の効率化に資すると認められるときは、当該公文書を公表するよう努めるものとする」という規定があるのだそうです。
これを今後強化するとパブコメ案にはあるので、ぜひ第一種動物取扱業登録簿を開示請求せずとも手に入れられるようにしてほしいと思いました。
ほか、パブコメ案の短い文言からはわからないこともあり、この案自体が大枠すぎるのではないかと思います。
東京都は、築地市場豊洲移転問題やオリンピックへ向けた整備など、多くの関心の集まる問題を抱えていますが、情報公開への関心はどれほどだろう?と思うと、もう少し条例改正について話題になってもいいのではないかと思います。