中国では、2016年4月から、中国国内で製造される化粧品については動物実験の義務付けが外れていますが、輸入化粧品については依然として動物実験が求められています。
しかし、この3月22日、中国の国家薬品監督管理局 (NMPA※) は、化粧品規制において動物実験代替法を9つ採用することを公表。皮膚感作性試験の代替法であるDPRA(OECD TG 442C)や眼刺激性刺激性試験の代替法であるSTE(OECD TG 491)などが含まれています。
新しい規制は2020年1月に施行される予定で、化粧品原料の登録および市販前承認のために推奨される毒性試験となります。
ただし、すべての動物実験が代替されるわけではありません。
また中国では、化粧品が上市された後も、販売されている化粧品の抜き取り調査で動物実験が行われてきました。
しかし最近、甘粛省当局が明らかにしたところによると、ルーティンの検査には動物実験が含まれていないことが明らかになったそうです。
ただし、消費者からの苦情があり、動物を用いない試験法のインフラが整っていない地域については、依然として動物実験がデフォルトとなっていると国際NGOがツイートしていました。
つまり、上記2つのような動きがあるものの、中国へ輸出している化粧品ブランドはクルーエルティフリーとは言えない状況がまだ続いています。これは、日本で動物実験廃止を宣言した企業についても言えることです。(参考:美しさに犠牲はいらないキャンペーンの方針)
しかし中国もどんどん変わりつつあります。
日本も追い越されないよう、化粧品の動物実験の禁止の実現へ向け、声をあげていきましょう!
※国家薬品監督管理局 (NMPA) は、従来CFDAと呼ばれていた国家食品薬品監督管理局が組織改編されたものです。