2019年10月、大阪府摂津市の爬虫類ショップ、関西レプタイルプロ(KANSAI REPTILE pro)の経営者が特定動物を無許可飼育したとして逮捕されました。報道を総合すると、アミメニシキヘビ2匹など特定動物にあたるヘビが9匹、メガネカイマン1匹など計11匹がいたそうです。
同店のサイトには許可をとっているような表記がありますが、かなり古いものです。実際には更新されていなかったため、無許可飼育状態でした。「エサ代がかかり許可を申請できなかった」などと報道されていました。(関西テレビ2019年10月2日「無許可で4mのヘビなど特定動物を飼育した男 『エサ代がかかり許可を申請できなかった』」)
第一種動物取扱業の登録が取消しに!
この爬虫類ショップに対し、令和3年度(2021年度)に大阪府が第一種動物取扱業の登録取消しの行政処分を行っていたことがわかりました。理由は、有罪判決が確定したためです。
このことは、公益財団法人動物環境福祉協会evaの杉本彩さんがInstagramで紹介されていた大阪府議会・上田健二府議の質疑で、令和3年度に1件取消しがあったことがわかったことにより、判明したものです。
店のウェブサイトなどは残っていますが、現在すでに営業はできなくなっていますので、ご注意ください。
過去には密輸でも逮捕されていた
「販売種類の豊富さなどで有名な店だった」「飼育されていた動物は密輸された可能性もあり、府警は入手経路を調べている」とも報道されていましたが(産経新聞「無許可でヘビやワニ飼育 販売店経営の男を逮捕 大阪府警」)、現実に、このショップの経営者は少なくとも2004年にホウシャガメの違法な譲渡し(種の保存法違反)で1回、ヘサキリクガメの密輸及び違法な譲渡し(種の保存法違反)で1回、逮捕されています。
特にヘサキリクガメは、マダガスカルで生息数を回復させるために繁殖していた場所から盗まれ、行方がわからなくなっていたカメたちの一部が日本で姿を現し、国際的な大事件となりました。
1. 国際取引が禁止されている種(ワシントン条約附属書Ⅰ)については、密猟および密輸の可能性が非常に高いので買うべきでは…
当時は、仮に有罪になったとしても、それと連動してペットショップの営業を止めさせられるような法律はありませんでした。その後2回の法改正を経て、ようやく動物の違法取引をした業者を排除可能な仕組みができました。
法改正の歩みは遅く感じますが、着実に実効性を持たせていくことが重要です。
特定動物の違法飼育で逮捕された大阪市摂津市のKANSAI REPTILE pro(関西レプタイルプロ)ですが、有罪確定により令和3年度に第一種動物取扱業の登録取消しがされていたことがわかりました。追って大阪府からも公表があると思います。
当時の報道⇒https://t.co/UfVdkPLp6K
— PEACE 命の搾取ではなく尊厳を (@animalsPEACEnet) March 9, 2023
全国の自治体から行政処分を受けた第一種動物取扱業者の事例を集めました。目次有罪判決に伴う業の取消事例さいたま市不衛生な状態で犬を飼養していたことが動物の虐待にあたるとして、罰金10万円の略式命令を受けたペットショップに対し、[…]