輸出の際の証明書を偽造した容疑で大阪・泉佐野市の柴犬ブリーダー逮捕

6月7日、偽造有印私文書行使の疑いで泉佐野市の柴犬ブリーダーが逮捕された。

逮捕容疑は、去年6月、柴犬2匹をブルガリアへ輸出する際、動物検疫所に提出する健康診断証明書を偽造したことだそうだが、「100回以上偽造した」などとも報じられた。(関西テレビ「100回以上偽造した」柴犬の証明書を偽造した疑いのブリーダー 獣医師法違反の疑いでも捜査」2022年6月8日)

これが事実なら、相当手慣れた密輸の常習犯ということになる。

調べに対し容疑者は「費用がかかるから」と容疑を認めているそうだ。検疫で輸出しようとした犬のチップが読み取れなかったため発覚したとも報じられている。マイクロチップは、本来は獣医師が打つべきものだが、容疑者は自分で打ったという趣旨の発言もしているらしい。(関西テレビ「柴犬の輸出で偽の証明書を提出した疑い ブリーダーを逮捕 マイクロチップ読み取れず発覚」2022年6月7日)

マイクロチップは、打ち方が下手だったり、打った直後に動物が動き回ったりすると抜け落ちてしまうことがある。動物検疫所を見学した際、検疫所の獣医師も経験があると言っていた。この容疑者が、マイクロチップが抜けてしまっていることに気づかず犬を持ち込んだのかどうかはわからないが(マイクロチップの規格のせいではないかという説もある)、発覚して本当によかった。

ブルガリアなどの東欧諸国は、パピーミルで犬を繁殖し、ドイツ、イギリスなどへ密輸していることで知られる国々だ。実際にどんなところに輸出され、その後犬がどうなったか追いかけることは難しいだろうが、マイクロチップ挿入や証明書にお金をかけられない程度の相手に売っていたことになるわけで、恐ろしいことだ。

PEACEでは、かねてより動物の輸出入の際の書類は信用できないということを言ってきたが、まさかポピュラーに売られている柴犬(といっても本当は天然記念物なのだが)でもこんなことをやっていたとは驚きだ。

動物業界の規制軽視は、どこまで蔓延しているのだろうか。

しかも手口は、行きつけの動物病院に大量の証明書を持ち込み、隙を見て獣医師の印鑑を勝手に押していたのだそうだから、さらに驚愕だ。(ABCニュース「こっそり獣医師の印鑑押したか 犬の健康診断書偽造の手口が明らかに」)

犬を扱う資格がない以前の問題で、こんなものは、ただの犯罪。警察は余罪についても調べを進めているとのことなので、ぜひ全容を明らかにしてほしいと願っている。

有罪となれば第一種動物取扱業の登録取消しができる

このブリーダーは、「紀州犬は泉州紅葉荘、柴犬は柴香苑の犬舎号で頂点目指してます」とFacebookに書いているが、大阪府から第一種動物取扱業の登録を受けている事業所名は「Qoo-Qoo」だ。

Facebookの写真の飼育施設と、報道された犬舎の写真は合致している。

柴犬が1頭ずつ入った小さな檻が屋外に並べられている形式で、檻の床は金網だ。金網から退避できるような場所もなく、敷物等も入っていない。写真では掃除はされているが、糞尿が下に落ちる方式だ。

また屋外では、明らかに気温の管理ができない。新しくなった飼養管理基準の既存業者への経過措置は、既に今年の6月1日で終わっているのだから、対応していないなら違反だ。

Facebookの写真では少なくとも今年5月22日時点ではまでは上記のような状況だが、6月1日以降に対応されているのかどうか。また、本人が逮捕された後の犬の世話は、家族らで行えているのだろうか。大阪府に問い合わせたが、詳しいことは言えないという。

証明書の偽造について有罪判決が出れば、それをもって自治体は、第一種動物取扱業の登録の取消を行うことができる。必ずこの行政処分は行い、不適切な事業者を排除するべきだ。

しかし、それには裁判を経なければならないため、残念ながら時間がかかる。

自治体は現時点で飼養管理基準違反についても厳しい対応をするべきだろう。

大阪府動物愛護管理センター管理指導課 回答

法改正についての周知徹底、飼養状況の確認、現在の動物の確認も含めて
警察との連携の上、本府より対応しております。

なお、詳細な情報についてはお伝えできませんので
ご了承ください。

▼動物検疫所のマイクロチップリーダー

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