本日パブコメ締切! 実験動物について大きく後退する東京都のハルスプラン(動物愛護管理推進計画)!

ハルスプラン(東京都動物愛護管理推進計画)改定案のパブコメ、本日締切

動物愛護法に基づいて都道府県が定めることになっている動物愛護管理推進計画について、各地の自治体が法改正に対応した改定版のパブリックコメントを行っています。

東京都も改定案のパブリックコメントが行われており、本日締切です。

応募要項

間際のお願いで申し訳なく思いつつ、なんと実験動物について大きく内容が後退していたので、驚きました! ぜひご意見をお送りください!

実験動物について大きく後退!

現行の計画ではこうなっている!

(2)実験動物施設への普及啓発

●大学や企業等の研究機関や実験動物生産業者など、実験動物を取り扱う施設に対して「3Rの原則※」等の普及啓発を強化していきます。動物実験委員会の設置や外部機関による検証の実施など、実験動物施設における自主管理を推進していくため、実験動物関係団体と連携して、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」や動物実験に関するガイドラインを周知し、実験動物が適正に取り扱われるよう普及啓発を行っていきます。

※ 3Rの原則 :国際的に普及・定着している実験動物の飼養保管等及び動物実験の適正化の原則①動物の苦痛の軽減(Refinement)、②使用数の減少(Reduction)、③代替法の 活用(Replacement)の3つの原則

●国が定期的に行う実験動物施設の実態把握の結果等を、実験動物関係団体と共有し、実験動物関係者の意識向上と一層の適正管理の徹底を促していきます。 また、実験動物の不適正な取扱いについて情報を探知した場合に、情報収集や施設へのアプローチ方法等、国や実験動物関係団体と連携した対応について検討していきます。

ところが、パブコメ案では! これだけになってしまった!!

(2)実験動物施設への普及啓発

●実験動物については 、「3Rの原則」等の動物福祉に配慮した適正な取扱い及び利用の観点から、管理者等による自主管理が適正に行われるよう、普及啓発を進めるとともに、 研究機関等に対する実験動物の適正な取扱いに係る普及啓発や検証についても、検討していきます。

<参考>(中略)

3Rの 原則
国際的に普及・定着している実験動物の飼養保管及び動物実験の適正化のための 原則 です 。 ➀動物 の 苦痛 の 軽減 Refinement)、 ②使用数 の 減少 Reduction)、③代替法 の 活用 Replacement からな ります 。

大幅な内容の削除、驚きます。「普及啓発を行っていきます」だったものが「普及啓発や検証についても、検討していきます」と、やるかどうかもわからない表現に。

そして、「実験動物の不適正な取扱いについて情報を探知した場合に、情報収集や施設へのアプローチ方法等、国や実験動物関係団体と連携した対応について検討していきます」が重要だったのに、すっかり姿を消してしまいました!

理由は想像はつきます。2018年、下記の東京大学の実験用ヤギの削痩問題があったときに、東京都に「ハルスプランにこう書いてあるのだから」と指導を打診したところ、けんもほろろな対応でしたし、その後の質問への回答も悲しいレベルでした。

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何もやってこなかったので、計画にあんまり書きたくないのはわかるんです。

でも! これからも何もしないんですか?

文部科学省は「動物福祉は環境省だ」と明言しており、やる気はありません。そして、環境省が所管する動物愛護法は自治事務ですから、環境省は直接業務を行うことはできません。自治体しか動物愛護法を運用できません。

都が実験動物について指導を放棄するのであれば、何のための適正飼養指導であり、ハルスプランなのでしょうか?

実験動物施設の実態把握等」についても文言が抜けてしまいました。2019年に改正された動物愛護法には附則がつき、次の改正では、実験動物を扱う事業者も動物取扱業者に含めることが検討されます。そのとき、自治体が情報を把握していなくて、話が進むでしょうか。これは改正への妨害では?!

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2019年動物愛護法改正解説

PEACEでは、現行のハルスプランの文章が削除されていることに対し抗議し、

最低限、「実験動物施設の実態把握を行い、実験動物関係者の意識向上と一層の適正管理の徹底を促していきます。
また、実験動物の不適正な取扱いについて情報を探知した場合に、指導を行います」との内容を盛り込んでください。

と要望しました。

パブリックコメント募集要項

募集期間

令和3年3月8日(月曜日)まで

パブコメ対象

応募要項

送信先メールアドレス:doubutuaigohalthplan(at)section.metro.tokyo.jp ※(at)を@に置き換えて送信のこと
※意見は必ずメール本文に記載。
※件名に「東京都動物愛護管理推進計画(改定案)意見提出」と明記。
※下記を記載。
1  氏名又は法人(団体)名
2  住所又は所在地
3 意見(該当箇所を明記)

 

 

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