平川動物公園の動物交換は見送り決定 市議会上程の補正予算にて減額

本日、鹿児島市議会平成28年第1回定例会の初日であり、本会議において、市長から現年度関係議案提案理由説明が行われました。補正予算も議案として上程されており、その中で平川市動物公園のゾウ舎改修予算分については減額とされているとのことです。

つまり、新たなゾウを入れるためのゾウ舎の改築は行わないことが決定され、カンボジアからの2頭のゾウの導入は見送られたということになります。それに伴って、動物をカンボジア側に出す話もなくなりました。

理由としては、CITES(ワシントン条約)上の手続きに必要な出生記録(ゾウたちが生まれたのが飼育下であることを証明するもの)と、施設での飼育記録をカンボジア側が出せないということがわかったからとのことです。カンボジアの内戦後の混乱等の事情でこれらの書類が用意できない可能性については、平川動物公園側も以前から懸念事項として挙げていましたが、やはりそれが現実となった形です。

決して、各方面から指摘されていた動物福祉上の懸念等の問題を認めた形ではありませんが、とりあえず今回の動物交換の話は流れました。

ちなみに、カンボジア側がホワイトタイガーを求めていたのも確かですが、現地では新たに獣舎をつくらなければならず、現実的に日本側が求める条件で交換できたかどうかは怪しかったようです。

今後については、新たなゾウの入手へ向けて情報収集は行っていくとのことですが、JAZAから施設の狭さ等も指摘されており、国際的な基準もどんどん厳しくなる中、平川動物公園に現在いるゾウたちが亡くならない限り新たなゾウを実際に入れることは難しいだろうとのことではありました。

ただ、市民が署名を集めた円山動物園のような例もありますから、少なくとも海外から新たに入れないでほしいという声は届けていく必要はあると思います。

動物たちにとって必要なのは野生の環境であり、特にゾウのような動物は飼育下では幸せではないということが、その頃には日本でも常識になっていることを願いつつ、ご報告とさせていただきます。

追記

経緯をまとめたリンクページを作りました。

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