NHKに意見書を送付 ホワイトタイガーは種の保存の対象ではない

whitetiger_imageベンガルトラの白変個体を掛け合わせることで、いわば「品種」の作出に近い繁殖が行われているホワイトタイガー。

2011年、アメリカ動物園水族館協会は加盟園に対し、ホワイトタイガーやホワイトライオン、キングチーターなどの形質異常を出現させるための意図的な繁殖を行ってはならないという決定をしています。近親交配によって障害や健康上の問題を抱えるために動物福祉上の問題が問われており、動物園として繁殖を行う言い訳が立たないからです。方針としては2008年から決まっていました。これらの動物は、いわゆる「種の保存」の対象ではありません。

ところが、NHKの番組「おはよう日本」のサイトに、2015年5月10日に放映された番組の記録が掲載されており、下記のような意味不明の記述がみられるのを見つけました。

「絶滅が危惧されているホワイトタイガー。」
「そもそもこのホワイトタイガーは、インド原産の『ベンガルトラ』のうち、毛の色が白い種類のことをいうんですが、野生のものはすでにいないとみられています。
現在、世界中の動物園で飼育されているのが250頭しかいないので、種の保存に向けた懸命な取り組みが続けられています。

ホワイトタイガーの繁殖に関して誤解を生じさせるような表現のため、9月30日付けで意見書を送りました。既に10月2日現在、太字部分はサイトから削除されていますが、公共放送でこのような番組が作られたことを非常に残念に思います。

東武動物公園の担当者は、今後ホワイトタイガーの繁殖は行わないと言っていますが、今回生まれたトラたちに障害が出ることはある程度予見できたのではないかと思います。

また、ベンガルトラ自体は絶滅危惧種ですが、インドの動物園以外の飼育下のベンガルトラは由来が確かではなく、雑種扱いになっており、国際的な血統登録には含まれていません。呼び方も、「ベンガル系のトラ」と呼びます。過去に動物園がいいかげんな繁殖を行ってきた証といえるでしょう。

詳細は意見書の内容をお読みください。

<追記>
10月1日付でNHKよりFAXにて回答が来ていました。制作担当者は、ホワイトタイガーがベンガルトラの白変した個体だとわかっていたが、誤解を招く表現をしていたため、ホームページの情報を更新するとの内容でした。

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