イルカが次々死ぬ上越市立水族博物館「うみがたり」! ショー廃止の意見を送ろう

2018年6月にリニューアルオープンした上越市立水族博物館「うみがたり」で、この2年間の間にイルカが次々死んでいます。

当初、指定管理者である株式会社横浜八景島が運営する「横浜・八景島シーパラダイス」からハンドウイルカ4頭(メス3頭、オス1頭)とシロイルカ2頭(メス2頭)が移送されてきましたが、現在は、ハンドウイルカが2頭(メス1頭、オス1頭)だけになりました。

ハンドウイルカは、オープン翌月の7月に推定8歳のメス「サシャ」が感染性肺炎による敗血症で死亡、さらに昨年(2019年)3月に推定7歳のメス「アルク」が死亡。前年12月から体調不良でショー出演を見合わせており、死亡後の解剖では膵臓などで疾患が認められたとのこと。

そして今年に入り、シロイルカ(ベルーガ)2頭が続けて死亡しました。

続き過ぎではないでしょうか。

リニューアルオープンの「目玉」だったシロイルカが全滅

「うみがたり」のシロイルカ全滅により、シロイルカを飼育する日本の水族館の数は5から4へ減りました。

報道によれば、メスの「リーヤ」は今年3月下旬から食欲不振などの体調不良があり、5月5日に腎炎を発症していることが分かったそうですが、改善しないまま20日に腎不全による尿毒症により死亡。

同じくメスの「ソーリャ」は、7月3日に死亡。報道では、今月1日に飼育員が泳ぎ方の異変に気づいたとあり、公表文書では、死亡原因は現在調査中とされています。

2頭とも推定13歳とされていますから、若いです。

また、年齢が推定であることから、ロシアで捕獲された野生生まれのシロイルカであることがわかります。

稀少なシロイルカの展示はリニューアルオープンの、いわゆる「目玉」でしたが、ホームページには現在、「シロイルカの展示中止について」とひっそり表示されています。

市議会でも問題になっているイルカの死亡

イルカの死亡については、去年ハンドウイルカが相次いで死亡した際に、市議会でも危機感を持って議論をされました。こちらに会議録からの抜粋をまとめたのでお読みいただければですが、水槽の狭さや、鯨類の飼育に対するそもそもの疑問も出ています。

市はハンドウのイルカショーを4頭体制に戻したいと考えているようですが、実現できていないことも報告されています。

「うみがたり」も、イルカの売却元で指定管理者が運営する「横浜・八景島シーパラダイス」も、ともに日本動物園水族館協会の会員ですから、イルカ追い込み猟からイルカを入手することはできません。

今年のシロイルカの死亡についても、6月3日の文教経済常任委員会(6月定例会)で質問が出ており(動画の1時間14分過ぎ)、教育委員会が、「当然ながら」新しいイルカを入れたいが、国際的な状況もあり、今この時点で補充していけるという見通しは立っていないと答弁しています。

継続的に業界の情報を得て、指定管理者と協議を続けながら「より良い」方向性を探っていきたいとも答弁があり、市は鯨類展示について積極的です。海の中で暮らすのと水槽の中で暮らすのは、当然のことなら環境は違うと思っいると答えながら、何とも残念なことです。

上越市に声を届けよう!

シロイルカ全滅時に水族館側が公表した文書では、「今後の鯨類の展示については、上越市と協議し検討して参ります」と書かれています。

未だイルカ飼育継続の意向は強いと思われますが、野生動物を娯楽のために消費し続けることは止めるべきであり、イルカのショーの廃止を決断してほしいと声を届ける必要があります。

ハンドウイルカは、日本で行われているイルカ追い込み猟が世界的にも供給源となっており、国際的な批判に晒されていますが、ロシアからの野生個体の輸入が続いているシロイルカについても同様の問題があります。

野生のシロイルカを中国、日本などの水族館に売っているロシアでは、一昨年から昨年にかけて、狭い生簀に87頭のシロイルカと11頭のシャチを閉じ込めている「イルカ監獄」が国際的に大問題となり、結果としてすべてが海に戻されました。

イルカの入手は、これからますます、国際的にも厳しい目に晒されることでしょう。

シロイルカの捕獲や輸入などについて、こちらもご参照の上、上越市にぜひ意見を届けてください。

参考

シロイルカも野生からの捕獲が国際的に批判されている

https://animals-peace.net/aquariums-and-dolphinariums/umigatari-joetsu-citycouncil.html

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