<海外ニュース>「持続可能性のためのEU化学物質戦略」は動物実験からの脱却も目指す

欧州委員会は10月14日、EUの化学物質政策の長期的なビジョンをとりまとめた「持続可能性のためのEU化学物質戦略」を採択しました。

これは、既に昨年公表されている欧州の新しい環境・気候変動政策のための計画「欧州グリーン・ディール」の一環として策定されたもので、毒性物質による汚染ゼロの環境を目指すという野望へ向けた第一歩であるとされています。

化学物質の有害な影響を回避し、気候、資源利用、生態系、生物多様性への影響を最小限に抑えるための戦略です。

この化学物質戦略の中で、さすがEUだと感じるのは、動物実験から脱却するという目標が盛り込まれていることです。このように書かれています。

10年前に採択された科学目的で使用される動物の保護に関するEUの強力な政策は、動物実験の完全な代替を最終目標としているにもかかわらず、化学物質分野において、試験に動物を体系的に使用することが未だに求められている。動物試験への依存度を減らすために安全性試験と化学物質のリスク評価について革新が必要があるだけでなく、化学物質の危険性やリスク評価の質、効率、スピードを向上させる必要がある。

データとして、2017年の統計で、230,000匹以上の動物がEUの化学物質規制からの要求のために犠牲になっていることが示されました。

そして、「科学と政策のインターフェイス」の項で、このように掲げられています。

動物実験からの脱却に向け、先進的なツール、方法、モデル、データ解析能力のための学際的な研究とデジタル・イノベーションを促進する

例としては、予測毒性学やバーチャルヒューマンプラットフォームが挙げられています。

EUの政策は、遠からず、日本にも影響を及ぼすことでしょう。ますますの代替技術の発展に期待します。

追記(2021.1.30)

その後、企業及び関係省庁で構成される「化学物質国際対応ネットワーク」が、このEUの化学物質戦略及び行動計画の全文翻訳を公開しました。ファイルにリンクします。(掲載ページはこちら。)

 

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