実験動物から伴侶動物へ

アメリカ食品医薬品局(FDA)が、使用後の実験動物の一般譲渡を認める方針を策定

実験動物から伴侶動物へ

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、医薬品等の承認審査や食の安全に関わる業務を行う連邦政府機関です。日本で言えば、厚生労働省などにあたるところ。

そのFDAが、実験に用いられた動物たちについて、一般家庭などへの譲渡を可能にするポリシーを昨年11月に定めていたとThe Hillなどが報じました。

これまでは実験に使われた動物は致死処分されてきました。

新しいポリシーのもとでは、動物たちは、伴侶動物として迎え入れる一般家庭か農場、もしくはFDAの動物福祉審議会(AWC) が承認する動物保護団体への譲渡が認められました。(動物福祉審議会は、リスザルのニコチン中毒実験が批判されたときにFDAが作ったものです。こちらを参照

研究が終わっていて、健康や行動に関する懸念がない、FDA所有のすべての実験動物が対象ですが、伴侶動物として譲渡の対象となる種には、犬、猫、ウサギ、モルモットなど家庭動物として一般的な種が含まれ、特定の状況では豚や羊などの家畜も対象です。これらの動物が譲渡される場合、販売や、野生への放出、動物園・公開展示、もしくは食用とすることは禁止です。

非ヒト霊長類については、別の承認された実験、政府機関、認可された学術機関、認可された実験動物施設にのみ移送することができ、承認されたサンクチュアリに引退させることもできるとされています。

すでに同様の方針を定めている退役軍人省(VA)と国立衛生研究所(NIH)に次ぐ動きです。環境保護庁(EPA)や農務省(USDA)は、まだこのような規定を設けていません。

ただし、動物実験が終わった段階で健康上の懸念がないとされる動物がどの程度いるのか(最悪、コントロール群(比較対象のための非投与群)だけではないのか?)は、記事などを見る限り、不明です。

法律をつくる動きも

また、アメリカでは現在、「試験、実験及び研究から動物を解放する法律」(AFTER法;the Animal Freedom from Testing, Experiments and Research (AFTER) Act)の法案が上程されているとのこと。

これは、連邦政府の研究等で使用される動物について、一般譲渡や、実験利用を行わない環境(レスキュー団体、サンクチュアリ、動物シェルターなど)への移送を可能とするよう、動物福祉法を改正することを目的とした法案です。

提案されているだけで、成立はしていませんが、法律で少しでも犠牲を減らそうとする動きがあるのはすごいことだと感じます。

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