新屋島水族館

韓国は野生動物のアニマルカフェ禁止へ。動物園・水族館では人が動物に乗る行為も禁止。動物の流通はホワイトリスト制へ

こちらは、改正成立直前の京郷新聞の記事の翻訳から抜粋したものです。〔 〕内は訳注です。


(翻訳:Y)

動物カフェ・室内動物園···「監獄」の中の動物を救う
動物園法・野生動物法改正案が法司委
法制司法委員会〕通過

2022年11月23日 17:20

動物園以外の施設の野生動物展示を禁止し、動物園を「登録」制から「許可」制に変える法案が国会の法制司法委員会の敷居を越えた。法案は24日、国会本会議に上程される。

国会法制司法委員会は23日、「動物園及び水族館の管理に関する法律(動物園水族館法)全部改正法律案」と「野生生物保護及び管理に関する法律(野生生物法)一部改正法律案」を審査し可決した。

これまで動物園・水族館でも深刻な動物虐待が発生し、社会的に問題になった。国内水族館で死亡したイルカのうち3分の2は、水族館に導入されたり生まれてから3年になっていない個体だという報告もあった。動物福祉問題研究所が昨年出した「ソウル市野生生物展示施設実態調査報告書」には生後2週間の子猫3匹を狭い爬虫類飼育場に入れて育てた事例が出ている。

動物園水族館法改正案は、動物園・水族館運営者が担当市・道知事に許可を受けるようにした。これまでは登録基準を満たせば動物園の設立が可能だった。今後、動物園・水族館運営者は保有動物の種別生息環境基準を満たし、動物園と水族館の規模別専門人材の数も合わせて初めて許可を受けることができる。

改正案が可決されれば、既存の室内動物園も運営が難しくなるものと見られる。環境基準を満たすためには、多数の哺乳類のための野外放飼場が必要だ。面積基準を合わせるのも容易ではない。

改正案には動物園・水族館の許可を出すときや、点検するときに飼育環境の適正性を専門的に評価できる専門家を「検査官」に委嘱できるという内容も含まれた。

動物園水族館法改正案は「許可取り消し」基準も定めた。基準を満たさなくなったときは、許可を取り消し、又は六カ月以内の期間を定めて営業の全部もしくは一部を停止することができる。動物園・水族館の許可を受ける過程で虚偽の内容があったときは許可が取り消される。

「動物虐待」の範囲も広がる。動物園水族館法改正案は「禁止行為」として「公衆の娯楽または興行を目的に登る、触る、餌やりなど保有動物に不必要な苦痛、恐怖またはストレスを加える行為として大統領令で定める行為」も含まれた。既存法では「虐待行為」の範囲を動物を殴ったり、毒物を利用して殺すなど「身体的虐待」に限定していた。

特に、観覧などの目的で露出される時、ストレスで死亡したり病気が発生する可能性のある種を保有してはならないという条件も含まれた。

野生生物法改正案では動物園・水族館として許可されていない施設で野生動物を展示することを禁止した。法が施行されれば「ラクーンカフェ」「アルパカカフェ」などでは野生動物を展示できない。展示が禁止され、遺棄されたり放置される恐れがある野生動物は政府で「遺棄・放置野生動物保護施設」を設置できるようにした。

原文

경향신문

동물원 외 시설의 야생동물 전시를 금지하고, 동물원을 ‘등록’제에서 ‘허가’제로 바꾸는 법안...…


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