<全文翻訳>中国「国家家畜家禽遺伝資源リスト」を公表 食べてもよい動物に犬猫入らず!

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受け、中国政府が野生動物を食べることを禁止し、取引等禁止についても禁じる決定をした際、全文翻訳を掲載しました。

中国が「野味」根絶を決定! 食用を目的とする野生動物の捕獲・取引・輸送も禁止された

この時点では、関連するリストを追って策定するとされていましたが、パブリックコメントを経て、5月29日、食べてもよい動物のリストが中国政府から公表されました。

その際に出された、公表文の全文翻訳を以下に掲載いたします。(リスト自体は別です)

画期的であったのは、このリストに犬や猫が入らなかったことです。

同じ日に、別途、記者一問一答も公表されていますが、そこでは、犬をリストから除外することに賛成する意見が大半を占めていたこと、現在では犬の使用は多様化しており、コンパニオンアニマルや、救助犬、盲導犬など、人間との関係がより近くなっていること、またFAO(国際連合食糧農業機関)の統計の家畜・家禽の中には犬は入っていないことなどが挙げられていました。時代が進むにつれて、人々の考え方や食生活が変化し、犬に関する伝統的な風習も変化していることに注目しなければならないと中国政府が述べていることに感銘を受けます。もちろん、野生動物ではないので、犬を飼えないわけではありません。

中国では、深圳市が初めて、4月2日に犬と猫を食べることを禁じ、5月1日から施行されていましたが、それを国全体で追ったことになります。

このリストは哺乳類と鳥類の範囲で定められており、長期間にわたり飼育下で人為的選択がなされてきた種であること、食品の安全性や公衆衛生、生態系保全に配慮されていること、生活資源や伝統文化など民族の習慣を尊重していること、国際水準に沿ったものであることが選択の基準であったとのこと。

ただし、このリスト自体は、畜産業の管理レベルの向上など、畜産業推進の観点が強いということは、残念ながら感じざるを得ません。

また、この日、飼育されている野生動物の処分、繁殖者への補償、生産の他の職業への転換などの取り決めについての技術的指針も公表されたとのことです。

今後、本当に野生動物食、犬食、猫食がなくなっていくのか注目ですが、この「野味」禁止の決定は、伝統医療等に使われる野生動物は対象でないため、既に「抜け道がある」と保護団体等から指摘されていることも忘れてはいけないと思います。

関連文書:

「国家家畜家禽遺伝資源リスト」公表時リリース全文翻訳

農業農村部、「国家家畜家禽遺伝資源リスト」を公表

2020年5月29日 農業農村部ウェブサイト

 本ウェブサイトの情報は5月29日、農業農村部が国務院の承認を得て公告し、公表した「国家家畜家禽遺伝資源リスト」(以下「リスト」と呼ぶ)である。

《リスト》は初めて家畜・家禽の種類を明確に33種と定め、その地方品種、飼育品種、導入品種及び交配システムもこれに含まれる。そのうち、伝統的家畜・家禽は17種で、それぞれブタ、ウシ、コブウシ、スイギュウ、ヤク、ガヤル、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ロバ、ラクダ、ウサギ、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ハト、ウズラである。特殊家畜・家禽は16種で、それぞれニホンジカ、アカシカ、トナカイ、アルパカ、シチメンチョウ、ホロホロチョウ、キジ、コモンシャコ、バリケン、マガモ、ダチョウ、エミュー、ミンク(非食用)、ギンギツネ(非食用)、ホッキョクギツネ(非食用)、タヌキ(非食用)である。《リスト》は家畜・家禽の飼育に関するポジティブリストであり、《リスト》に載せられているものは《中華人民共和国牧畜法》に基づいて管理される。

《リスト》の制定は適法、合理的、公開の原則に基づいている。《全国人民代表大会常務委員会による違法な野生動物取引の全面禁止、みだりに野生動物を食用とする悪習の排除、国民の生命と健康の安全の適切な保障に関する決定》及び牧畜法の関連規定に則り、農業農村部は2度に亘る全国的な家畜・家禽遺伝資源調査の成果を基礎として《リスト》の制定作業を速やかに推進し、前後して36の中央政府と国家機関、各省級人民政府、及び研究機関、高等教育機関、産業界の専門家の意見を求め、一般に公開して意見を募り、数回の修正と科学的考察を経て、正式に社会に《リスト》を公表するものである。

《リスト》に挙げられている家畜・家禽遺伝資源は、都市及び農村住民の重要な農畜産物供給の主要な源である。2019年、我が国の肉類、家禽卵、牛乳の総生産量はそれぞれ7649万トン、3309万トン、3201万トンに達し、肉類及び家禽卵の総生産量は毎年世界1位である。改革開放後の40年来、牧畜業は急成長を遂げており、総生産額は3兆元近くに達し、農業農村経済の重要な基幹産業となっている。日増しに増加する家畜・家禽生産品の消費需要を満たし、国民の生活水準向上に重要な貢献をしている。

《リスト》の制定と実施は、党中央、国務院の決定した計画の貫徹、全国人民代表大会常務委員会の決定と牧畜法の規定の実行、国民の生命と健康の安全保障に対して重要な意義を有する。また、家畜・家禽の範囲の正確な把握、牧畜業の管理監督業務の体系化、資源の保護や利用と産業発展の関係の適切な処理、家畜・家禽飼育業の健全な発展と農業・牧畜業に携わる人々の持続的な増収に対しても実際的な意義を有する。

農業農村部は各級の農業農村部門に対して、《リスト》の公表を契機に、組織として速やかによく学び、周知と解説を積極的に行い、家畜・家禽遺伝資源の保護と利用及び品種改良を強化し、家畜・家禽生産の経営管理を体系化し、技術指導とサービスを強化し、家畜・家禽種及び動物の衛生監督を厳格に行い、家畜・家禽種苗業と牧畜業の質の高い発展を速め、家畜・家禽生産品の供給や品質と安全を確実に保証するよう要請した。

原文:农业农村部公布《国家畜禽遗传资源目录》

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