<謹賀新年>戌年に寄せて~本年もよろしくお願いいたします

皆さま、新年あけましておめでとうございます。

旧年中は、ふれあい動物・移動動物園問題や動物愛護法改正キャンペーンなど、様々な局面・取組みにおいて非常に大きなサポートをいただきましたことを心より御礼申し上げます。

本年も引き続き、どうかPEACEの活動にご理解・ご支援をいただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

今年は通常国会での動物愛護法改正が見込まれており、前半はロビー活動などに力を入れることになります。

また今年は活動のための体制強化も課題です。PEACEの活動は皆さまからの会費・ご寄付で支えられており、より一層のご支援をたまわれましたら幸いです。

<PEACE 昨年の振り返り>

 戌年に寄せて

今年は戌年ということで、心に重くのしかかっている犬の話題について、幾つかご報告をいたします。いきなり年始から暗い話題か!ですが、こういう団体ですのでご容赦を…

■岐阜大の実験犬は一般の飼い主が大学に譲り渡した犬でした

岐阜大学の応用生物科学部(獣医学科があるところ)の動物実験施設の老朽化等の問題について大学とやりとりしています。

その中で、屋外の犬舎(但し、今はすべて屋内に移行)にビーグル犬ではない犬がいたので、どこから入手したものか質問しました。

回答はなんと、「動物病院に来院した方のご希望により,譲渡された犬です。」という衝撃的なものでした。

詳細を電話で聞かせていただくことは(そもそも見学も)拒絶されていますので、飼い主が手放そうと考えた理由や、既に実験に使われたのかなどは聞くことができませんでした。

かつては、保健所に持ち込まれた犬や猫が動物実験に払い下げられていました。それらがなくなったことで実験犬・猫の使用数は激減したのです。その時代にも、飼い主が直接動物実験に払い下げることは行われていましたが、この現代においてもまだ残っているということは衝撃的です。

もちろん飼い主がどのような条件で譲渡したか等は一切不明ですし、岐阜大は一部の犬を里親に出すと言っていたので、この犬が殺されたと断言することはできません。

今後日本の獣医学系大学でも、学生の実習については生体利用の見直しが図られる方向性にありますから、ぜひこういったこともなくして行くよう関連団体等で検討し、厳しいルールを強いてほしいものです。大学に自由がある状態を「自主規制」とは呼べません。

■北海道大学獣医学部では計画書の審査がないまま外科実習が行われていた!

北海道大学の開示請求の書類の中に、外科実習の動物実験計画書がないことについて問い合わせていたところ、当初は全て開示しているとのことでしたが、後日訂正の連絡がありました。

結果として、動物実験計画書の審査を経ずに外科実習が行われていたことが判明しました。2016年3月10日付で大学院獣医学研究科長・獣医学部長名で以下の回答がありました。

回答抜粋(全文はこちら

1.獣医外科学実習(5年次)は毎年後期に生体犬を用いて実施しております。調査の結果、平成24年度~平成26年度の間、実習内容に関する動物実験計画書の申請が行われていなかったこと、また平成27年度については、申請と承認が年度末近くになされていたことが明らかになりました。これらの不備のために、北海道大学の開示法人文書(平成25年度~平成27年度)に「犬を用いた獣医外科学実習の動物実験計画書」が含まれておりませんでした。
なお、上記時期以降、適正な実験計画の申請・承認手続きを経て当該実習が行われていることを付記します。

2.当該実習担当教員、ならびに関係者に対する聞き取り調査の結果、平成24年度に当該実習担当責任者が交代した際、動物実験計画書の申請についての引継ぎが不十分であったために、上記の申請不備が生じたことが明らかになりました。

3.獣医学研究科では、今回の事態を重く受け止め、当該実習担当責任者を含む関係教員に対して厳重注意を行うとともに、全教員に対して改めて注意を喚起し、再発防止に取り組んでいく所存であります。

■盲導犬(アイメイト)を蹴っている動画の件で質問書を送ったが回答なし

既に犬が保護されたとされた後の時点ではありましたが、昨年、和光市駅で犬を蹴った盲導犬ユーザーの様子をおさめた動画が拡散された件について、アイメイト協会に質問書を出しました。

電話もつながらなかったため、詳細が知りたかったのですが、結局、回答はいただいていません。ただ、送った直後にアイメイト協会がPDFを公開しました。これをもって回答ということか?と受け止めています。

協会としては、あくまで方向指示のためという見解のようであり、ユーザーの保護が強調されていますが、動画では必要以上に蹴る形になっているのは間違いがなく、虐待だとした市民を非難するのは、それはそれで間違った態度かと思います。皆、犬を心配しているだけです。そもそも人間が方向の指示を出せるのなら、盲導犬は要るのかと思った人も多かったようです。

アイメイト協会は、国際盲導犬連盟(IGDF:International Guide Dog Federation)から訓練時の犬の福祉について指摘を受けているはずであり、脱退したとの報もあります。(少なくとも平成28年度計画書では自ら、IGDFと犬の訓練法について見解に相違があるため組織に留まるかどうか検討すると書いています。)

後日追記

その後、IGDFに直接問い合わせた方からの情報により、アイメイト協会が2016年8月に脱退していたことを確認できました。現在、IGDFのサイトの加盟団体リストにアイメイト協会はありません。また、IGDF機関誌(既にリンク切れ)にも、アイメイト協会が脱退する旨の記載がありました。
脱退の理由について、IGDFは個別に回答しませんが、国内の情報源により、アイメイトの訓練法が虐待的なものとされたことを確認しました。アイメイトはIGDFの訓練法改善勧告を受け入れられず、脱退せざるを得なくなったと考えられます。具体的には、例えば、チョークチェーン(首を絞めることで調教するための道具)の使用が問題であったようです。IGDFのメンバーシップを維持するには、5年ごとの正式な査察審査を通じ、基準が守られていることを証明する必要があります。

当会が以前情報提供を受けた事例からも、「虐待」ではないのかという声が杞憂とは思えません。

盲導犬については、下記のページをぜひごらんになってください。


以上、新年早々、犬関係で3点ご報告でした。

ご報告や追加の調査が足りておらず、会のマンパワー不足を反省することしきりです。今年はよりタイムリーに動きたいというのが新年の決意です。

今年は、犬の実験利用について、早々に朗報もご報告できるはずです。

本年もよろしくお願いいたします。

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