一昨日、第1回の「愛知目標達成のための侵略的外来種リストの作成会議」が環境省で開かれたので、傍聴してきました。
このリストは、特定外来生物とは別に、新たな「ブラックリスト」がつくられると報道されていた件になりますが、やはり外来種を産業利用している人たちの気持ちなどを慮り、「ブラックリスト」の呼称は使われないことになるようです。(リストの名称も検討課題になっています)
すでにこの第1回において、リスト作成の基本指針の案は示されており、次回2回目では、基本指針の修正案と選定候補種リストが示されるとのことでした。リストの完成は、来年度(平成25年度)中で、来年度も1~2回この会議が開催されます。
特定外来生物の際に示された「明治以降の導入」という時期的なくくりにもとらわれないとのことで、かなり幅広い生物種をリストアップするもののようです。また、このリスト作成にともない、現在の「要注意外来生物リスト」は発展的に解消するとの考えが示されました。(選定の考え方の詳細は図を参照)
狭い対象範囲を厳しく規制する特定外来生物規制に使えない面があるのは確かなので、幅広く段階別にリスト化する作業はやむを得ないかと思いますが、「対策優先種」も選定される点が気になります。今のところやはり「防除」が第一目的のようでもあり、委員の方の中には、「『根絶』などの記述があるが、まず『入れない』対策をするべきではないか、そのことはどうなっているか」と発言してくださった方がいました。
蛇口を閉めないで一生懸命空にしようとするのもおかしな話で、「入れない・使わない」対策こそ強化されるべきだと思います。「使わない」については、代替の研究という記述がありましたが、いわゆる個人の飼育目的のために大量に輸入されている生物などは、まず蛇口だと思います。
外来種対策については、12月12日に被害防止行動計画の策定のための会議も開かれます。
環境省:外来種被害防止行動計画策定会議(第1回)の開催について(お知らせ)
参考(クリックで拡大):