<EU動向>動物を用いない試験法の使い方に関するアドバイス公表

EUのREACH関連で2つ動向を簡単にご紹介します。

■動物を用いない試験法を所定の試験法とするアドバイス文書を公表

7月5日、欧州化学物質庁(ECHA)は、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性、皮膚腐食性/刺激性に関するOECDテストガイドライン(TG)の使い方に関するアドバイス文書を公表しました。

現在は、動物を用いない試験法が所定の試験法となっています。

これらのOECDテストガイドラインは、2018年のREACH登録最終期限に備える多くの登録事業者に関係してくるものです。ガイドラインの使用法に関するアドバイスは、最近のREACH規則附属書の改訂を考慮し、更新されました。

OECDでテストガイドラインが採用されている皮膚・眼の刺激性に関する非動物試験を使った場合、ほとんどの物質で、その結果はREACHのもとでも受け入れられます。

●皮膚腐食性/刺激性に関しては、以下の4つの非動物試験のテストガイドラインが利用できます。

  OECD 439 – in vitro皮膚刺激性試験(2013年改訂)
  OECD 431 – in vitro皮膚腐蝕性試験(2013年改訂)
  OECD 430 – 経皮電気抵抗試験 (TER)(2013年改訂)
  OECD 435 – 膜バリア試験法(2006)

●眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性に関しては、5つの非動物試験のテストガイドラインと1つのガイドライン案が利用できます。

  OECD TG 437 – BCOP試験(2013年改訂)
  OECD TG 438 – ICE法(2013年改訂)
  OECD TG 460 – フルオレセイン漏出(FL)法(2012)
  OECD TG 491 – STE法(2015)
  OECD TG 492 – RhCE法(2015)
  Cytosensor Microphysiometer(CM)法(審議中の草案)

●場合により、最後の手段として動物実験が必要な場合があります。その場合に利用できるテストガイドラインは、改訂された下記の1本だけです。

  OECD TG 405 – 眼刺激性試験法(2012年改訂) ※いわゆるドレイズテスト

可能な場合、登録事業者は代替試験法を考慮し、使用しなければなりません。年間総トン数にかかわりなく、REACHにおける一連の標準情報条件のために必要な皮膚腐食性/刺激性の新しい試験データは、インビトロ試験によるものである必要があります。インビトロ試験の結果が分類やラベル表示、リスク評価にとって適切であるならば、さらなる動物実験は必要ではありません。登録事業者は、選択した試験方法が物質に合っており、インビトロ試験から十分な情報を得られるかどうか確認する必要があります。

■動物代替試験法の使い方に関する中小事業者向けの実践ガイダンス

REACH登録に際して動物代替試験法をどう活用するかについて、中小事業者等向けの実践ガイダンスも公表されました。EU域外からEUへ輸出をする事業者の助けにもなると書かれています。

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