化粧品の動物実験廃止

化粧品の動物実験禁止を守るための欧州市民イニシアチブが目標の100万人署名を達成

建前となってしまった化粧品の動物実験禁止を現実のものに!

EUでは、化粧品の完成品及び原材料のいずれに対しても動物実験を行うことが禁止されており、動物実験がなされた化粧品の輸入販売についても禁止されています。動物実験された原材料を使用した化粧品の販売も禁止です。※注

しかしEUには、このことを定めた化粧品規則とは別に、化学物質規制であるREACHという仕組みが存在します。化粧品規則では化粧品原料まで動物実験が禁止されているものの、REACHが求める試験については、動物実験が継続されている現実があります。

ずっとこの2つの規制のどちらが優先されるのかがグレーゾーンでしたが、2020年8月、REACH当局である欧州化学品庁(ECHA)が、ドイツの化学品メーカーに対し動物実験を求める評決を下したことが決定打となりました。(詳しくはこちら

以来、多くの動物擁護団体や関連業界が声をあげてきましたが、その流れが、ひとつの大きなアクションの立ち上げにつながりました。化粧品の動物実験禁止を守るための欧州市民イニシアチブ」の仕組みを利用した署名活動です。Twitter等でご紹介してきましたが、多くの団体や企業が、その枠を超えて団結し、多くの署名の呼びかけがなされました。

もともと化粧品の動物実験廃止を働きかけてきたラッシュやボディショップなどの企業だけでなく、ユニリーバなども署名を呼びかけ、DoveとPETAのコラボ商品が発売されるなど、大々的な動きとなりました。

そして。

8月31日の期限までにEU域内から100万人を超える署名が必要でしたが、無事達成されました!

現時点で署名は110万人を超えています。

欧州市民イニシアチブ(European Citizens’ Initiative=ECI)とは

EUが権限を持つ政策分野について、加盟国7カ国から計100万人以上の署名を集めれば、欧州委員会に対して立法を提案することができる制度」です(中日欧州連合代表部のウェブサイトより)。日本の国会への請願署名が、何人集まっても、特に数によって効果を持つことがないのと異なり、EU市民が得たこの新しい権利のもとでは、市民による立法提案のルールが明確になりました。2009年12月に発効したEU基本条約「リスボン条約」によって導入され、2012年4月1日にスタートした仕組みです。

EU MAG

欧州連合(EU)の民主的基盤をより強固なものとするため、市民が直接政策決定過程に参加できる欧州市民イニシアチブ。…

100万人を達成すると、欧州委員会が市民委員会の代表と面会、欧州議会において公聴会を催します。また欧州委員会がイニシアチブを検証し、法的・政策的な対応を行う場合はその内容を公表、行わない場合はその理由を通知し公表する仕組みになっています。

必ずしも、そのまま立法化されることが保証されているわけではありませんが、議題が立法過程の俎上に乗るとルールが決まっているのは、素晴らしいことです。

この欧州市民イニシアチブが求めていること

Give your support !…

このイニシアチブは、欧州委員会に対し、3つのことを求めています。

化粧品の動物実験禁止を守る―動物実験のないヨーロッパを実現するために

目的

EUでは化粧品の動物実験が禁止され、化粧品のために動物が苦しんだり死んだりすることはないと約束されていました。しかし、その約束は破られたのです。当局は依然として化粧品に使用される成分の動物実験を要求しており、これは国民の期待や願い、立法者の意図に反します。

しかしながら、これほどまでに、安全性を保証する動物実験以外の強力な手段を得て、人と環境の保護に革命をもたらす絶好の機会を得たことは、未だかつてありません。欧州委員会は、この禁止令を守り、強化し、動物を用いない安全性評価への移行を図らなければなりません。

私たちは欧州委員会に対し、以下のことを行うよう要請します。

1. 化粧品の動物実験禁止を守り、強化する

化粧品の動物実験禁止を守り、強化すること。すべての化粧品成分について、いつでも、いかなる目的でも、動物実験を行わず、消費者、労働者、環境の保護を実現するための法改正を開始すること。

2. EUの化学物質規制を改革する

新たに動物実験を求めることなく化学物質を管理することにより、人の健康や環境が確実に保護されるようにする。

3. EUの科学を近代化する

現在の立法期間の会期終了までの間に、EUにおけるすべての動物実験を段階的に廃止するためのロードマップを描く立法提案を実現する。

EU域内に住んでいる人しか署名することができませんが、署名呼びかけのページはこちらです。


注:より正確に言うと、薬物動態・生殖毒性・反復投与毒性試験については2013年3月11日以降にされていてはいけない。それ以外の動物実験は、2009年3月11日以降に動物実験されていると不可。詳しくはこちら
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