めっちゃおもろい動物園 スローロリス 虐待的飼育

第11回動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会 犬猫以外の哺乳類についても基準の検討開始

2022年10月2日、環境省の動物の適正な飼養管理検討会の第11回が開催されました。動物取扱業者の飼養保管基準(法第21条に基づく基準)についての検討を行っている検討会です。

既に配布資料(下記)と議事概要も公開されていますが、何が話されたのかざっとご報告します。

配布資料

犬猫以外の哺乳類について基準をつくる

既に爬虫類については先行して検討が始まっていますが、この日、次は犬猫以外の哺乳類について検討することが明らかになりました。鳥類も早めに検討しなくてはならないという認識はあるが、環境省動物愛護管理室のキャパシティの問題から同時並行での検討は難しいとのことでした。

驚いたのは、動物園の動物は検討の対象から外すと環境省が言ったことでした。日本動物園水族館協会(JAZA)が適正施設ガイドラインを作っているからとのことでしたが、加盟していない動物園に対しても、行政がJAZAのガイドラインを使って指導・勧告・命令を出すことができるのでしょうか? 大きな疑問が残りました。

また、検討対象動物として比較的数の多いものを選んで基準を作るという考えが示され、それに従って議論がなされました。もし、それだけしかカバーされないのであれば、また改善から漏れる動物たちが出てしまいますし、劣悪業者が生きながらえてしまいます。

ざっとですが、委員から出た意見には下記のようなものがありました。(太字はPEACEによる)

  • 多様なものに関して各論的にどこまで書き込むのか、あらかじめ決めておかないと、底なしの情報収集と、2年ではとても終わらないという状況に陥ると思うので、出口を早く決めたほうがよいのではないか。
  • 資料1−1の方の齧歯類の中に15種類入っているが、カピバラとアフリカチビネズミは物凄く違うし、ハムスターとジャンガリアンハムスターが並列で書いてあったりし、非常に整理されていないと思う。
  • 犬猫についてはかなり詳しくやったが、それと同じことをここに書かれている動物すべてにやるのは、できないことはないが、20年かかると思う。どこまで明るみにするのか、早い段階で決める必要がある。
環境省 まさに、一種一種、あるいは分類ごとに検討していくと際限のない話になってしまう。果たしてどこまで規定できるのか、基準として省令に定めて皆さんに守ってもらうところに落としていかなければならない。細かすぎても誰もよくわからないといったことにもなる。そこは意識しながらやっていかなければならない。
  • 出口が非常に気になる。例えば犬猫の場合には対象業種がペットショップとブリーダーと、想像がし易かった。今回対象動物として挙げられた動物種の、いわゆる対象業種は何をターゲットとしているのか。できれば動物種と、どういう業種がある、どういう業態がある、ということを示していただくとありがたい。
  • 例えばウサギであれば、ウサギカフェというのが一般的なので多分入るだろうなと。そうした場合、カフェでの取扱いと繁殖場の取り扱いで、また違った部分があるだろう。例えば犬猫の場合なら時間帯が8時から8時までと制限されていたり、休憩時間が設置されたりしているが、今回の対象動物に対してはどうなのか。
  • どういう業種をイメージしているのか知りたい。どれくらいあるのか、どれくらいなのかということを知りたい。
  • また、水族館や動物園動物は、JAZAの基準がしっかりしているので省くという説明だったが、JAZAに加盟している動物園の場合にはその飼育基準に従っていると考えられるので、確かにそれを対象動物とする必要はないのかもしれないが、JAZAに加盟していない動物園も非常に多い。例えば移動動物園等に関して、その動物の飼育基準を外してよいのか?
環境省 確かに、我々も検討している中で、JAZAに所属している動物園水族館もあるが、それ以外のところもあるという話はあった。ただ、対象動物を絞っていく中で、例えば街中で普通にペットショップで販売されている動物の中にゾウやライオンはいない。主に動物園で飼われているものまで検討しようとすると非常に広範な検討になるので、その観点で少し除いて検討して行かざるを得ないと考えた次第。
とは言っても、できあがった犬猫以外の哺乳類の基準について、そこはJAZAの園館なり、それ以外の園館も動物取扱業として登録されているところについては、いずれにしても適応はされていくので、逆に動物園・水族館の飼い方を縛るところまでは難しいかもしれないというところで考えてもらいたい。
  • モルモットとかウサギとかヤギとかヒツジとか、動物園でもふれあい動物として飼っているし、観光牧場でも同じようなもの飼っている。酪農教育ファームというのもあって、酪農だが、ふれあいなんかもやっているところもある。家畜種は畜産だから対象外かもしれないが、同じ様な業務をやって同じ様な動物を使ってやっているところはあるので、動物園だけ除くとか、酪農教育ファームを除くとか、そういうのは一貫性がなさすぎる。
    ふれあいと観光牧場の搾乳体験、同じことをやっているので、この場合、全部対象にしていくべきではないか。
環境省 施設として、動物園あるいは、ふれあい牧場をこの基準の対象外としますという趣旨ではない。ここにあげた多く飼われている小型哺乳類、大型哺乳類といったものは、もちろん、ふれあいに使われている部分もある。そういう場合には、当然動物取扱業としてされている分については、この基準は適応されていく範囲になると考えている。
一方で、キリンとかゾウとかライオンとか、そういうのはふれあいの場面で登場しないと思うので、いわゆる動物園でしかほぼ飼われていないようなものについては、今回の検討の中では省かせていただくという、そういった考え方をお話しした。
座長 つまり今回もし仮に、こういう対象動物と決まって、実際にこういう基準を決めましょうと決まったときには、例えば同じヤギなどが動物園で飼われていると仮定して、それがJAZAに加盟している動物園であっても、そこは、規定は守っていただきますよってことでいいのか。
環境省 そういうことになる。普通に売られている動物や、展示されている動物、そういう動物の飼育環境より、広いスペースのある動物園であれば、およそ、そういったこれから規定しようとするような環境は満たされているのではないか、という想定もある程度ある。
  • 業種が、どれが多いのかが動物種によって違う。そこはわかる範囲で明らかにしていただければ。ただ、そうは言ってもおそらく今回あがっている種に関しては、業者としての販売か展示かと思うが、その販売ための繁殖がどこまでを占めているのかっていうことによって、そこが違うのではないか。
  • ブリーダー、専門的な人しか触らないところの基準の部分と、もう一つは一般の人に接する部分での基準のところが、二つ思い浮かぶ部分。そこにおいて必要性がどの程度かを知るためには、業者がどれくらいいて、どのくらいの重さがあるのか、数だけだとどうしても齧歯類などが多いと想像されたりするのかなと思うが、どちらに重きを置くかを調べていけるとよいのではないか。
  • 調査方法の提案がある。小動物に関して文献を調べてみるとやはり、どうしてもペットの飼育とか特に動物取扱業での飼育に関する文献があるわけではあまりない。品種なども海外の文献を見ると、食用、実験用が多い。特にウサギの場合、どこをメインにおくかだが、ペット用に飼われている種類と、繁殖されている種類と、それ以外に動物園に多く使われる種類と、違ってくることもあると思う。そこによって違ってくるので、結局その文献を引いてきても参考程度にしかならないかもしれない。
  • 性質も品種による差があるかもしれない。そうなってくると、まさに家畜に関しては食用の蓄積はたくさんあると思うが、そういった飼い方で望ましい飼い方を基準化していくことになると、結局、目的によって切り分けずらい。実験用の動物であっても食用の動物であっても、結局そういった文献が多くなってくると、それを引用すると、逆にそういう動物にも適用するのかと、世間は思うかもしれない。
  • 整合性で活用できる部分は活用すれば良いと思うものの、実態とかけ離れていて良いのかという観点もあるかもしれない。そこはどのようにお考えか。
環境省 ご指摘いただいたように、産業動物や実験動物でどういう飼養管理をすべきかという知見はこれまで多く、蓄積があると思うが、それをそのまま、いわゆる販売、展示する動物に適応すると考えていくつもりではない。
先ほど動物目線でとは言ったものの、やはり、動物取扱業の方たちがどう取り扱っているかという実態も見ながら考えなければいけない。その方たちが実現可能な基準にならないと実効性がないわけなので、そういった意味で、実験動物や産業動物のものをそのまま何か持ってくるっていうことにはならない。そういった文献を参照しながら、また我々の方で噛み砕いて、オリジナルなものを考えなければいけない。それが基本的なスタンス。
  • 対象としている動物が沢山いるので、それぞれの動物種で考えなければいけない部分は必ずあるが、ただここで見る限り、検討項目1、2、3、4、5というところに関しては、基本的にはそこまで動物種ごとの違いはない。もっと、ぱっと決められる。
  • 最低限このくらいの飼育スペースがあって、どのくらいの飼養管理が必要でっていうことで間違いないですか? であれば、例えばあとは犬猫と違うところは、社会性がある動物なのか、個人で生きている社会性のない動物なのか、それで群飼育したほうがよいとかそういったところ。親と離したほうがよい、離さないほうがよいというところは必要かと思うが、飼育スペースのサイズ、餌、夜行性かどうか、コミュニケーションの取り方、そのあたりのところはそれぞれ決めた方がよいと思う。
  • 最初はかなり大変なのかなと思っていたのですけど、今の飼育管理方法、床材とか、どのくらい世話があって、従業員はどのくらいかとか、保管とか輸送とかに関することっていうのは、ある程度おおまかにいけるのではないか。
  • 微妙なところだと、サルだとペットで売られているものだと小型哺乳類で、コモンマーモセットなど。ニホンザルだとか大きなものは売られていない。ミーアキャットやカワウソなどよりも全然、フェレットに近い、フクロウモモンガに近い、そういう考えでまとめていけば、動物種ごと関連しているもの、あと社会性の有無で考えていけば、動物福祉的なところからはもうちょっとすんなりグループ分けして、大半は犬猫のところで応用できると思う。
  • 鳥や爬虫類は、種類が多くて、そこまで簡単にはまとまらないと思うが、ここに出ている動物に関して言うと、ある程度の基準はできるのではないかと思う。
座長 一番最初に登録数が多いものを対象にした方がよいのではないかという提案があった。皆さん、良いと思われるのか、それとも、そういう考え方じゃないでしょうとか、そういうことがあれば、ご意見をいただきたい。
もしよろしいということであれば、過不足についてお聞きしたい。(エキゾチックアニマルの診療獣医師に)よく診療でも診られていると思うので、この小型哺乳類、猿も含めてになるかもしれないですけども、これは入れといた方がよいんじゃない、というのがあれば、教えていただきたい。
(畜産動物の専門家に)大型哺乳類、サル以外の大型哺乳類で、これだけじゃ不十分ではないかなとかそういうことがあれば、是非教えていただきたい。
  • 頭数だと小型の齧歯類がすごく多くなると思ったので、できればその参考資料として、扱っている業者の数とか、一般家庭の飼育頭数も並べて見たほうがよい。ただ種類としては、別にこれで進めていってもよいのではないか。
  • 種類に関しては、病院で日々、犬猫以外の動物を扱っていて、その割合でいくと、ほぼここにでている小型哺乳類、プラス、サル。ほとんど9割以上がこれ。それ以外に少しあるのが、フェネック、ビントロング、ナマケモノ。そういったものを飼っている人もいるが、それは本当に病院で専門的に診ていても1年に数頭、2、3頭来るかどうかなので、ここに入っている動物で、一般的にペットだとかそういった形でブリーディングされている動物としては、少なくとも8割以上9割近くはこれ。
  • 同じ。ただ、齧歯類をどこまでするかというのはある程度決めなきゃいけない。
  • 地方に行くと、果物を食べるような大型のコウモリコウモリが展示されているところが、動物園ではないところでも時々ある。ただ、それも数が多いものではない。
  • ペットで来る動物も流行りがあり、今後どんな動物が飼われるかはわからないので、野生から連れてこられて、また新しい種類が増える可能性はある。それは、いずれまた見直すという形で、まずは今、ここに挙げられている動物から情報を集めるのはよいのではないか。ここにあるものは意外と我々の調べることのできそうなものがまとまっていて、基準を設けるのが比較的しやすい品種。
  • やはり飼育基準を定めるということは、規制を加える側面も出てくると思うので、規制を加えなければいけない理由があるのかどうか。例えば犬猫であれば、ブリーダーとか、ペットショップにおいて虐待に近い状況が起こっているということがあったので、規制をする必要があったと思うが、他の動物を次に取り上げていくとしたら、なぜそういう動物たちを基準の対象にしていくのかという必要性ですね、そこを考えが方がいいのではないか。
  • 最近小動物を販売しているペットショップなどに行くとチンチラをよくみる。この動物種の中にチンチラがないが、チンチラは実際はそれほどいないのか。齧歯類というと壮大になってしまう。一般からすると、齧歯類というと、例えばハムスターとかいわゆるネズミ類をイメージをしてしまう。チンチラは一般的にはネズミとは違うイメージがあると思われる。しかし、最近齧歯類の中でデグー、チンチラがすごくよく売られている印象があるので、齧歯類の何かというのは名称に入れておかないと、わかりずらいのではないか。
  • 種類が齧歯類と書いてあるだけではわかりにくいので、早急に齧歯類の中でどれに絞るは、決めたほうがよい。デグーとチンチラは確かによく売られているので、入れた方がよいのではないか。
座長 先ほど言っていたふれあい動物園的なところと、家庭で飼われるペットというイメージを考えると、例えば齧歯類の中に含まれているカピバラは動物園で扱われることが多く、悩ましい感じがする。それも含めて、環境省にうまく種類別をしてもらってやっていくという感じになるだろう。
ふれあい動物園、ふれあい動物コーナー、観光牧場なども含まれると思うが、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、アルパカ、以外も取り上げたほうがよいという種類はあるか。
  • 哺乳類ではそんなものだと思われる。よく飼われているのはニワトリ。ヒヨコとか。鳥類は入れないが、しかしニワトリやヒヨコは大きな問題ではある。ふれあいの中で、非常に豊富にいろんな人から給餌されて下痢を起こすなどがある。
  • あとは搾乳体験の中で、人間から感染する乳房炎。あるいは乳頭の損傷。時間を決めないでやることによって過搾になる。これもホルモン、オキシトシンが出なければ、ミルクは出ないんだけども、それを頻繁にやられると問題が起こりそうな動物、ウシとかヤギ、ヒツジなんかもよく聞く。
座長 確かにアルパカも今は結構増えてきているが、どうか。
  • アルパカ牧場ある。ふれあいやっている。
環境省 指摘を踏まえ、対象業種をと思っている。動物の種類によって対象業者の偏りは違うので、販売業なのか、展示業なのか、その定義を続けて次回の検討会で示したい。
座長 本日の論点の2番は、うまくグルーピングできるんじゃないかという話があった。いわゆるエキゾと言われている哺乳類は、そういう形でできると思うし、いわゆる家畜、大型哺乳類は、畜産のほうでもいろいろ決められている部分があると思う。その辺りを参考にしながら、まとめ上げていくというイメージができる。
3番目のその他の事項について、何か特別にイメージしなければいけないものがあるか。つまり、犬や猫と違って、こういうことを他にも決めておかなければいけないということがありましたら、意見を。
  • 小型哺乳類に関しては、ある程度のグループ分けをすることで、特性がある程度決まってくる。ここに例で書かれているような、水回りの設置とか、そういったものも区分けである程度はわかる。どれくらい根拠があるものかとなると、文献レベルで拾ってきてもどうかというのはわからないが、実際、ペットの飼育を通して私たち臨床科が診ている部分で、こういうものが必要だと助言はできると思う。
  • 基準が明確ではない。例えば社会性がある動物でフクロモモンガ。海外の飼育書にはペアで飼いましょうと推奨されているが、では本当にそうかというと、ちゃんとケアしている飼い主がグループの一員のような形になれば、それはそれで全く問題なく飼えている人もたくさんいる。高さが必要だというのも、高さプラス置く場所。もちろん、ある高さがあっても下に置いたらストレスになるが、高さはそんなにないくても、上に置けば、活動性はないが大丈夫とか。
  • この中でおそらく一番問題になってくるのは、コツメカワウソ。コツメカワウソをペットとして飼っている人に、本当の基準を動物福祉的なところで考えると、常に水場にアクセスできるようにする。ではどれくらいの広さが必要かというと、泳げるくらい。逆にカワウソカフェみたいなところで、そういった環境ではなく定期的な水場へのアクセスという形で、繁殖までしているところもあるので、何を基準にするかで変わってくる。どういった形でやっていくのかという、ある程度基準を下げるのは難しいことではないが、理想的にこういうふうだとなると本当にバラバラになる。この最低ラインは、すごい動物虐待にはあたらないラインというのであれば比較的簡単に線引きはできるかと思う。ただ、本当に動物の幸せを考えると、厳しい。
座長 犬猫のときもその点が難しく、当然飼い主の手に渡って、一般の飼い主が飼う時も同じ条件は規定されるべきということは念頭においたほうがよいが、現実問題、問題がある場合のために基準を決めようということになっているので、イメージはやはり取扱業者の取扱いがどうかということを優先させる基準という形になろうかと思う。
環境省:飼い主がどうかというところまで、今回の検討は範囲に含まれない。やはり飼い主が動物園や動物取扱業の満たしている基準まで満たしきれるかというと、そこはスペースの問題だとか、経済的な問題とかいろいろなところもあろうかと思う。そこまで縛るものを今回の検討会で検討するということではないが、当然環境省として、飼い主にも、より動物の飼育環境として適切なものを用意してくださいというのは周知はしてはいるが、基準として何か縛るというところまではやはりいかない。ここはまさに、動物取扱業をされる方たちに対して、いかに動物の適切な取扱いをしてもらうかという検討に特化してやっていく。先ほどの規制をする必要性をしっかり念頭におくのを忘れてはいけないところだと思う。そこを抑えながら、現状あまり問題になっていない部分についてどこまで規制で縛っていくか。今も定性的な基準はかなり書かれていて、それで問題になっていないところを強いて具体化していくかどうか、知見がない中、エビデンスがないものを無理矢理基準化するのは、納得を得られない部分が出てくるので、そこは丁寧に、知見がある部分について拾っていく作業をしていきたい。それをやってもなお、調べた結果、文献や知見ががまだ定まっていない部分について最終的には何か決めの部分は、どうしてもでてくるかとは思うが、そこについても意見を伺いながらまとめていきたい。
  • その他の観点として気になっているのは、もともとが野生種と思われる種と家畜化されている家畜種で、同じなのかというところ。エキゾチックのペットというものが存在することは前提とするとしても、例えば動物園で展示する場合だったらやはり本来の行動ができるようにしなければならないといった基準があるものを、同じものが家庭でも業者でも考え方は適応されるべきだと思うので、今、水場があるのが本来の生態にとっては適応、本来できる泳ぐという行動がどのくらいできなくちゃいけないというものがあれば、それが満たせないということは、だめなのではないかと思う。どこをゴールにするのかというときに、野生種は他の飼育でのいろいろな課題がたくさんある中で、特にエキゾチック診療をされている先生方であれば、どういうところを目指すべきと考えるか。
  • 基本的に小型哺乳類に書かれているものは、サルも含めて、おそらく公的にはペットでブリーディングされているのがほとんど。(言い直して)輸入禁止の対象になっているものがほとんど。カワウソだとかは、そういった野生種、野生採取個体、今ほとんど国内で、どこまでかはわからないが、おそらく国内で繁殖された個体が売られているのかな。ミーアキャットに関してもだ。サルは輸入されていないのでやはり国内繁殖だと思うし、ここのあたりで若干違うのはミーアキャットとカワウソで、それに関しては多少なりとも家畜化しているがペット化されていない動物なので、その辺のところをどう基準を設けるか。
  • 例えばミーアキャットであれば、本来だったらある程度プレーリードッグみたいに群れを作って生活している。その中で子育てをしていく習性を持っているところを、業者で繁殖用にしようとして、例えばつがいでうまくペアが組めれば、子供が産まれる。そういったところを最低限という形にするのか。カワウソに関しては先ほど言ったように、本来だったら好きなときに水を飲み入れるとか、ある程度泳ぎ回れる水場の環境は必要だが、実際そうでなくてもある程度繁殖したり、健康と言えば健康な個体もいるので、この中でいうとフェレットまではある程度基準化は簡単だが、ミーアキャットやコツメカワウソというのは、飼育データも少なく、何を基準によしとするのかが明確ではない。累代繁殖できているからよいっていうのであればそれでよいのかもしれないですし、そこのところで情報はまだまだ足りない。
  • 野生種といわゆる家畜種の違いをどうするのか気になる。業種業態によってという話もあった。やはりその動物を考えた時、同じ動物なので、ある程度整合性ではないが、例えば今の基準を飼い主に求めるようになったときにあまりにも違うというのはちょっとおかしいだろう。それこそネズミ類などでは実験動物でもあるので、実験動物の飼育にもいくつかそういう飼育基準ではないが、例えばシェルターを設けるとか、足場の問題とか、そういうことはかなり言われているので、実験動物の飼育にも繋がるような基準も必要なのだろう。
  • 畜産動物は、とりわけ野生動物と分ける話が出るが、畜産動物も身体的健康だけでOKという話では、もう絶対ない。異常行動が出た場合に、それらがどういう原因で出るかってがかなりわかってきて、飼育環境のエンリッチメントが畜産動物の中でも言われている。そのエンリッチメント資材がどういうものが妥当か、そんな研究もたくさんある。展示やふれあいという中で、エンリッチメントは当然、あるべき話。野生動物だけで、野生動物もそれで身体的健康だけでよいという話になるのなら、畜産動物より遅れている話になる。やはりそれは、それ以上のものにしていくのが動物愛護の精神ではないか。畜産動物に関しては、エンリッチメントがたくさん提案されているので、そういうものを書き込んでいったらよいのではないか。
座長 それぞれやはり特性はある。特に野生動物種か家畜種かも少し意識をしながら、まとめていくという形でよろしいか。もちろん将来のオーナーと特定の対象となる業種とであまりにかけ離れていてもおかしいのはおかしいと思うので、その辺りも多少意識しながら、その他の事項についてもまとめていく形でよろしいか。
取り上げていなかった4番目の6番。文献調査の具体的な方法について。どのように調べるべきかと言われても、私は検索してとしか言いようがなかったが、何かこういうのを見たほうが参考になるのではないかというのがあれば。エンリッチメントの文献が結構出ているから調べてみてはという話があったが、他にこういうのを見たほうがよいというのがあれば。
飼育書がよいのかもしれないが、なかなかどうイメージして検索したらよか。例えばAの方法もあれば、Bの方法もあるよと言われたときにどちらが妥当性があるか判断しきれない部分もあるのではないかと思うが、こういうところは信頼できるとか、サジェスチョンがあれば事務局に教えてあげていただければ嬉しい。
  • 小型哺乳類の、ミーアキャットとかカワウソとなると少し話しが変わってくるかと思う。それ以外の齧歯類は分類して、どれをあげるかを明確にしなければならないが、ここに出ているような種は一般の方でもペットとして飼って、動物病院に連れて来る。その中で、どういった飼育の方法で問題が起こるかはわかってきているものもある。日本獣医エキゾチック学会にこういった動物を診ている獣医師が多いので、(案を)みてもらうのはどうか。
  • 経験的にはわかっていると思う。ただそれはまとまっていないので、確かに、それは最低こうだというところがあればよいのかもしれない。まとめようと思えばすぐにまとめられると思うので、あとは最低、業者レベルであればこういった形にしましょうというのがあればできると思う。
  • カワウソに関しては、海外だとどのくらいの飼育環境、水場がどのくらいが必要で、餌は何がよいというのはいくつか普通にネット上で探してもらえれば出ていると思う。海外の水族館ではこう飼っているとか、ある程度、昔読んだ文献とか、かなり分厚いものがあるので、その中にコツメカワウソは入っている。
環境省 学会の協力もいただけるような話はありがたい。たたき台をつくりながら、これくらいだったら守れそうか、いや、ここはもう少し否定しておかないと、皆さん迷うとかいうところを、助言いただきたい。
座長 一つずつやってきて、大体のところはイメージできたと思うが、まだ時間多少ある。言い漏らしたとか、そういうことがあれば。フリートーキング、追加、補足含めて、どういう分野でも構わないので。
  • 今日の議論から明確に外れる部分かと思うが、これらの種類、やはり多様であるし、飼われてからの歴史が長いものと短いものとあったりする。カワウソでは、野生から捕ってきて飼っているものもあるだろう。そういう中で、適正な飼養管理の方法から外れるが、絶滅危惧種の保全であるとか、それが野外に出たとき外来生物になる、侵略的外来生物になるおそれがあるとか、そういうあたりもかなり意識しながら、別にそれを書き込むわけではないかもしれないが、検討する必要があるのではないか。世界及び日本の生物多様性路線に逆行しない利用のされ方というところがメッセージとしてうまく伝わればよいと思う。
座長 野生動物、多分出てくると思うが、そこのところはしっかりと意識しながらやっていただけるのではないか。可能であれば、少し書き込めるとよい。
概ね以上のようなやりとりがありました。

環境省へ意見を!

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環境省

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