元実習犬しょうゆちゃん、続報。実験動物生産大手の譲渡実績も10匹に!

酪農学園大から一般家庭に譲渡された元実習犬、しょうゆちゃんのニュース覚えていますか? 時事通信から、また続報が出ました! 書かれたのは、去年実験動物代替法学会の市民公開講座でともに登壇しました、森映子記者です。

高齢になったので別の実験に使われることになっていたしょうゆちゃん。世話をしていた学生さんが強く希望し、一般譲渡となりました!

学生さんは…

今年3月にしょうゆが実験に使用されることを知った。「ショックでしたが、自分は無力で何もできないとも思い、せめて毎日散歩に連れ出してやろうと思いました」。翌日散歩でうれしそうに走っている姿を見て「こんなに元気なのにかわいそう。『私にできることは何でもやらなければ』という気持ちに変わり」、勇気を出して大学に引き取りを願い出た。

動物実験委員会委員の高橋優子准教授(獣医倫理学)は…

「自分が世話をしてきた犬には感情的なつながりができてしまう。引き取りたいと申し出ている学生がいるのにその犬を実験に使ってしまうことには疑問を感じる」と再考を求めた。

委員長を務める大杉剛生教授は…

「われわれの世代は、実験動物は最後まで使うと教え込まれてきた。犬は大学が購入したもので、本来は実験に回すのが先。ただし、酪農学園大はキリスト教に基づく建学精神があり、今回は高橋准教授の意見、世の中の動物福祉の潮流など総合的に勘案しました」

皆さん、ほんとうにありがとう!

しょうゆちゃんの幸せそうな様子は、ぜひ記事を読んでね!

また、2、3年前からリタイアした実験犬の里親探しをしたいと内々に言っていたアメリカの実験動物大手の日本法人「マーシャル・バイオリソーシス・ジャパン」も、現在では実績10匹だそうです。こういった取り組みによって日本の製薬会社の意識も変わっていってほしいと思います。一般家庭で飼われることを意識すれば、実験犬の扱いも変えなければいけなくなってくるはずだからです。

もちろん、「だから動物実験していいよね」という方向性であってはいけないと思います。EUは、2010年の実験動物保護指令に「動物実験の完全代替という最終目的のための重要な一歩」と盛り込んでいますし、アメリカもFDAなど国の組織が動物実験代替を明確に方針として打ち出しています。この国際的な流れの中で、具体的に動物の利用を減らしていくために、必要な一過程であるべきだと思います。

実験犬も家庭犬も、犬には変わりなく、喜びを享受したり苦痛を味わったりする存在だということに気づいてほしいのです。

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