実験動物飼養保管等基準解説書の改訂は最終チェック段階…

ご報告せねばと思っていて気が付くとかなり日にちが経ってしまいました、8月29日に開催された環境省の動物愛護部会(第45回)。議事録がもうアップされているとTwitterで拝見しました。

この日は殺処分数等統計の速報値が公表されたので、それについてもまた別途アップするつもりですが、かねてより気になっている実験動物飼養保管等基準の解説書の件も公表がありました。

今年中に、昭和55年以来変わってこなかった解説書の改訂版が刊行されるとのことで、現在は最終チェックの段階だそうです。「昭和55年? もう使ってないでしょ?」と思われるかもしれませんが、最近までこの冊子の安楽死に関する記述が内規として生きていた大学もあるのです。表に出てこないだけで、まだそういう施設もあるかもしれません。恐ろしや。

この改訂の検討を非公開で(当初は存在すら非公開で!)やってきた「実験動物飼養保管等基準解説書研究会」の議事概要も先日公表されました。

しかし、こちらの議事録は発言者が誰かなどまではわからない概略版です。興味深い意見がちらほらと書かれている回もありますが、正直、原稿案は公表されていませんし、ほとんど情報はありません。

現場で生かされるものができればいいですが、現行の基準の内容からは踏み出せないとのことなので、国際水準は到底望めないということだと思っています。

実験動物の取扱いにかかる国際情報

もう一つ、「実験動物の取扱いにかかる国際情報 」も最初の5ページだけ公表されました。前回の法改正時の付帯決議を受けて調査を(あわてて?滑り込みで?)委託したものだと思われます。最初の5ページしか一般向けには公表されていません。

この最後のページの表を、東大・久和氏が文科省の動物性集合胚のヒアリングで引用したために、日本について誤りや強引な解釈と思われるものがたくさん入っていたことが露呈したのですが、最終版ではかなり直していただきました。

それでも特定動物の規制は実験動物福祉とは全く関係がないので、これをこの表の中にいれるのはおかしいのではないかというところは残っています。

実験関係者は、この法制度比較表の日本の欄に載っているものがたくさんあったほうがいいと思っているなら、規制を受け入れるべきです。都合のいい時だけ事実を捏造して話を盛ってはダメです。そういうことをしていると、普段の研究もかなり盛っているのではないかと信用を失います。

特定動物

特定動物の動向も気になっているところですが、「資料1 動物愛護管理法の施行状況について」で「動物による危害や迷惑の防止」として特定動物についての取り組みをまとめながら、今後の施策としては多頭飼育崩壊対策のことしか書いておらず、謎な資料になっています。

当日、何かの間違いか?とも思っていたのですが、(人の)社会福祉政策と連携した適正飼養対策に取り組むというのは新聞報道もありましたから、やるのでしょう…

(特定動物については取り組まないのか!?)

そのほか、細かいご報告、またにさせてください。

いろいろとため込んでおります…

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