先週、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、珍しいタイプのサルモネラ菌感染が全米で発生中であり、原因は飼育下のフトアゴヒゲトカゲとの接触によるものだとするレポートを公表しました。
2012年2月21日から2014年4月21日までの約2年間で、サルモネラ属Cothamという菌によって発症した人が計132人おり、計31州から報告されているとのことです。死亡者はいませんが、約4割が入院しています。また約6割は5歳以下での発症の報告です。
各州で特定された発症者数は、以下の通り。
アリゾナ(4)、カリフォルニア(21)、コロラド(2)、フロリダ(3)、ジョージア(1)、アイダホ(3)、イリノイ(6)、カンザス(6)、ケンタッキー(4)、メリーランド(3)、マサチューセッツ(1)、ミシガン(5)、ミネソタ(3)、ミズーリ(7)、ネブラスカ(1)、ネバダ(3)、ニューハンプシャー(1)、ニュージャージー(3)、ニューヨーク(10)、ノースカロライナ(2)、オハイオ(1)、オレゴン(2)、ペンシルバニア(5)、サウスカロライナ(1)、サウスダコタ(1)、テネシー(5)、テキサス(6)、ユタ(3)、ヴァージニア(3)、ワシントン(4)、ウィスコンシン(12)
聞き取り調査から、フトアゴヒゲトカゲとの接触を挙げた人が有意に多く、原因として特定されました。フトアゴヒゲトカゲは、日本でもエキゾチックペットとして売られているオーストラリア原産の爬虫類で、感染源のフトアゴヒゲトカゲを販売したペットショップは複数にわたり、州もまたがっているようです。
アメリカ疾病予防管理センターは、フトアゴヒゲトカゲを触ったり、フトアゴヒゲトカゲが接触する物に触れたりした後は、水と石鹸でよく手を洗うよう呼びかけています。
CDCの記事へのリンク
Multistate Outbreak of Human Salmonella Cotham Infections Linked to Contact with Pet Bearded Dragons(2014年4月23日公表、既にリンク切れ。アーカイブ)
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その後、アゴヒゲトカゲからは、2021~22年と2024年にもパンデミックが起きています。
米国疾病予防管理センター(CDC)は、現在アメリカで起きているサルモネラ感染症のアウトブレイクに、家庭で飼育されているアゴヒゲトカゲ類が関連していると警告しており、報道もされています。[blogcard url=https://ww[…]